2014 Fiscal Year Annual Research Report
医療ツーリズムにおける通訳の役割及び非言語スキルの特定
Project/Area Number |
23652148
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Research Institution | Sagami Women's University |
Principal Investigator |
宮本 節子 相模女子大学, 学芸学部, 准教授 (80386896)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 医療通訳 / 異文化間コミュニケーション / 通訳者養成 / タイ王国 / 医療ツーリズム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、医療ツーリズムの分野において先進地域であるタイ王国の国際病院において、医療通訳者が果たしている言語面/非言語面での役割と、その役割行使をめぐる課題を特定することを目的としている。 本研究は平成25年度をもって終了予定であったが、未使用の研究費が生じたため、平成26年度も継続して調査を自死する補助事業期間の延長承認を得た。未使用の研究費は研究成果を発表し、情報提供者に結果を報告するための旅費及び学会参加費として使用した。 平成26年4月にはタイ研究においては最大の規模を持つ国際タイ学会にて口頭発表、また8月にはバンコクで調査協力者に成果報告を行い、10月にはスリランカ、コロンボにて開催されたInternational Conference on Hospitality and Tourism Managementにおいて、医療通訳者のコミュンケーション補助における積極的介入行為を行う要因について、医療観光者の高い顧客意識に対する対処と、医師と通訳者との間の信頼関係の構築を中心に分析内容を口頭発表した。 4年間かけて開拓した調査対象の範囲は限定的ではあるが、観光医療大国として知られるタイの医療ツーリズムの枠組みにおける通訳者の役割についての研究事例は極めて少なく、現状の把握自体が通訳研究の分野で一定の成果を上げることができたと考えている。また、日本においては、医療保険システムや外国人患者受け入れに関する環境整備等、タイとは異なる状況にあるものの、今後日本で医療サービスを求める外国人患者の増加と多様化を鑑みた医療通訳者の養成に寄与するものと考える。
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Research Products
(2 results)