2011 Fiscal Year Research-status Report
中華世界にける「唐装」、「漢服」、「漢服運動」に関する人類学的研究
Project/Area Number |
23652196
|
Research Institution | Aichi University |
Principal Investigator |
周 星 愛知大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (00329591)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
Keywords | 国際情報交流 / 中国 |
Research Abstract |
2011年8月1日-9月13日、上海、無錫、南通、天津、北京、西安で現地調査や資料収集を行った。各都市で活躍している漢服愛好者、漢服運動の活動家や複数のグループのリーダーたちへのインタビュー調査を含めて、関連資料を一部入手した。地元の服飾文化研究者も訪問し、学術研究などの情報を交換・収集した。また、天津郊外の農村で農民の衣生活およびその変容を考察した。更に、実際に行われた漢服運動のイベントにも参加し、文化人類学の「参与観察法」を用いて、フィールドワークを実施した。 2011年11月10日-14日、中国雲南省玉渓市で開かれた「2011年中国芸術人類学国際シンポジウム」に出席し、分科会で「漢服之『美』的建構実践與再生産」をタイトルとし、研究発表を行った。 2011年12月11日、愛知大学ICCS主催の「2011年度国際シンポジウム」に出席し、文化分科会で「漢服運動:中国互聯網時代的亜文化」をタイトルとし、研究発表をした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
資料収集を含む先行研究、現地でのインタビュー調査を含むフィールドワーク、国際および日本国内の学会での研究発表、中国側研究者との研究情報の交流など、おおむね順調に進展している。「研究の目的」の達成度は、大体三分の一程度であった。 これほど複雑な研究課題に対し、現地調査の範囲と深さはやや足りなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
2012年度は、引き続き「研究計画」に沿って、上海、南京、桂林、広州、重慶、成都など、南方の都市を中心に、さらなる資料収集や現地調査を行う予定である。 既に得られた研究資料や情報を徹底的に分析・研究する。 インターネットの関連サイトにおける「民族服装」、「服飾文化」、「中山服」、「チャイナドレス」、「唐装」、「漢服」、「漢服運動」などに関する言説、討議の争点や問題点を徹底的に分類、整理する。インタネット上の動きと実際行われている漢服運動のイベントとの連動関係を明らかにする。 引き続き国際および日本国内の学会で研究の中間発表を行い、研究者同士にコメントやご指摘を求めていく。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2011年度の残額61,000が生じた原因として、海外調査を行った時、安いホテルを利用したと考えられる。2011年度の残額と2012年に申請する費用を合わせて、以下のように使用する。 2012年8月に予定されている、南方諸都市での資料収集や現地調査、および海外と日本国内の学会発表は、その費用の大半を旅費に使う。 関連書物の購入も考えられる。 関連するデータベースを検索する費用も必要である。
|
Research Products
(7 results)