2012 Fiscal Year Research-status Report
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23653005
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
佐藤 美由紀 杏林大学, 総合政策学部, 准教授 (00313049)
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Keywords | マカオ / ポルトガル |
Research Abstract |
平成24年度は、長崎出張と、ポルトガルへの2度の渡航を行った。 平成24年度4月中旬には、有田・平戸・長崎を訪れ、有田では京都ラテンアメリカ研究所ワークショップ「東西交流史研究の新たな視角」に参加し、関連研究者から、スペイン植民地におけるポルトガル系商人の活動や、ポルトガルの文書館に関する知見を得た。平戸では、松浦史料博物館において、所蔵するキリシタン禁制定書を確認し、併設店舗で南蛮文化に関わる平戸郷土史文献を購入した。長崎では、長崎歴史文化博物館等において、南蛮文化とキリシタン関係の所蔵物を瞥見し、書籍を購入した。 平成24年8月には、リスボンに滞在し、旧海外領歴史文書館において、16世紀から19世紀にかけてのポルトガル=マカオ関係に関わる文書を、マイクロフィルムを中心に調査し、マカオ科学文化センターにおいて、19世紀及び20世紀サラザール体制期の、当時のマカオに関する報告書等にあった。 平成25年2月下旬には、リスボンとコインブラを訪れ、リスボンでは、リスボン大学において法律家と面談し、オリエント・センターにてポルトガル人のアジアにおける痕跡について聴取、法制史家の私宅においてマカオその他の旧ポルトガル植民地の法全般について話を伺い、コインブラにおいては、コインブラ大学において法律家と面談、東アジア国際関係論研究者の私宅においてマカオの国際関係について聴取した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マカオの法的多元主義の16世紀から18世紀半の状況について、学術雑誌に掲載することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、まずはマカオの多元主義について、18世紀半以降に関する論文を学術雑誌に掲載する。その際、平成24年度の現地調査で得た史料と知見をもとに、裏付けを充実させたい。 また、その概要をまとめ、マカオとポルトガルの法律家・歴史家に説明し、意見を求める予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
マカオを2回、各1週間とポルトガルを2週間程度訪れ、法律家・歴史家等に多元主義に関する拙論についての意見を聴取し、現行制度についての理解の充実を図る。
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Research Products
(1 results)