2011 Fiscal Year Research-status Report
EU統合における宗教課題とEU加盟国の世俗主義体制の相克
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23653046
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
八谷 まち子 九州大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (40304711)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 国際協調論 / 地域統合論 / 世俗主義 / EU / 宗教 |
Research Abstract |
本年度の研究成果は、(1)2回にわたる海外調査実施、(2)留学を終えて学位を取得した若手のトルコ研究者を招聘して今日のトルコ国内における「世俗主義」の解釈と社会動向についてワークショップを実施したことの2点である。(1)では、(1)9月にイスタンブール市内の4大学で、報告1件、インタヴュー3件の実施、(2)12月にルーバンカトリックk大学(ベルギー)での1週間の文献調査を行った。研究的」は、EU統合に於いて意識的に看過されている宗教課題をあぶりだすこと、近代国家の原理とされる≪世俗主義≫の実態に照らして、当該原理が」宗教対立の一因を作りだしているという逆説を検証することであった。上記の調査は、≪世俗主義≫社会の実態を宗教を切り口にして分析するための調査である。これは、平成23年度実施計画の前半部分であるが、調査結果をふまえてワークショップを、2月6日に、若手トルコ研究者を迎えて実施した。しかしながら、3月に予定していたトルコ世俗主義を中心とした報告は、予定していた「九州EU研究会」が、急遽、別主題の国際会議に取って代わられたために実施しなかった。他の研究会での報告を行わなかったことが反省点である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の遂行または成果発表の場として活用できると計画していた「EUIJ九州」が、予定通り平成23年4月に発足した。申請者は、当該拠点の代表として就任したが、その職務に忙殺される一年となってしまい、遺憾ながら研究の進展は計画よりもやや遅れ気味であり、シンポジウムの開催には至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
23年度は、調査研究は実施したが、その成果報告ができなかった。 24年度は、前年度の調査研究の成果をまとめて、学会報告、論文執筆などの公表へ向けて準備をする年である。その実現のためには、EUIJ九州代表の職務との時間的均衡を確保することが最大の課題である。 実質的対策として、少人数の研究会での発表の機会を確保する、大学院の授業で関連論文を取り上げることを予定している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成23年度は当初予定額の8割程度の経費を使用した。未使用分は、研究会の開催にかかわる補助要員の人件費と研究会参加者への謝金に予定した分にほぼ相当する。これは、研究会開催が、1回だけであったことが大きな理由である。平成24年度は、以下のような活動を予定している。(1)世俗主義、政治と宗教を主題とする文献をさらに確保すること。(2) ヴァージョンの高いIT関連機器の習得。(3) 2012年7月に開催される世界政治学会(IPSA)大会でのパネル参加。(4)上記の活動によって進める研究の成果を公表する。そのためのデータの整理、シンポジウム開催の補助要員経費などに前年度からの繰越金を合わせて使用する予定である。
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