2012 Fiscal Year Research-status Report
技術経営のためのネイチャーテクノロジー・データベース構築とそのイノベーション分析
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23653091
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石田 秀輝 東北大学, 環境科学研究科, 教授 (10396468)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 柳蔵 東北大学, 環境科学研究科, 准教授 (60420006)
枝村 一磨 文部科学省科学技術政策研究所, 第2研究グループ, 研究員 (20599930)
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Keywords | ネイチャーテクノロジー / 低環境負荷 / 環境イノベーション / データベース / 経済分析 |
Research Abstract |
本研究は、自然のメカニズムを活用した低環境負荷の技術であるネイチャー・テクノロジーに関する総合的なデータベースを構築し、個別技術間の代替・補完関係を明らかにし、当該技術の研究開発活動に関する経済的分析を行うものである。 平成24年度は、異種産業(印刷業界、自動車業界、生活品業界、リサイクル業界、広告代理店、総合電機業界、化学業界ほか)の企業メンバーから構成されるものづくり日本会議のネイチャーテクノロジー研究会において、ライフスタイルデザイン手法の高度化及びネイチャーテクノロジーを抽出する手法開発プロジェクトを実施し、データベースの利用しやすさ(有用性、構築した機能分類、生物分類、発明企業、業種、関連特許、関連論文、応用可能性の検索)を検証した。その結果、データベースのデータ量、データの基準などいくつかの課題が明らかとなった。また、ネイチャーテクノロジーの概念を体系化するために、それに共通した要素を持つ自然との共生の暮らしのかたちの背景にある概念整理を行った。具体的には、90歳ヒアリング手法を用いて、宮城、秋田、高知、豊岡など日本の自然環境が異なる地域において、戦前の自然と共生する暮らし方と心の豊かさとの関係を分析し、70種類の概念とそれに基づく、8つのキーワード抽出を行った。 また、経済分析を行うのに必要な要件について、特許データの専門家、生物学の専門家などにヒアリングを行い、予備的な調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
企業が本データベースを積極的に利用できるかどうかの検証を行うために、実際にライフスタイルをデザインし、それに必要な技術を自然界から抽出する仮想のプロジェクトを実施した。その結果、検索方法は有効に活用できたが、データの量について課題が明らかになった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究は、計画通り、再び、企業と共同で本データベースの利用しやすさを分析すると共に、データベースを用いて当該技術を抽出し、その後の研究開発活動への影響について経済的評価を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度の研究費については、データベースの検証及び研究成果をまとめると共に、研究成果発表、それに伴う旅費などに使用する。 次年度使用額は、今年度の研究を効率的に推進したことに伴い発生した未使用額であり、平成25年度請求額とあわせ、平成25年度の研究遂行に使用する予定である。
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Research Products
(5 results)