2012 Fiscal Year Research-status Report
プログラム化された企業変革 -その背景、現状と成功要因についての研究-
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23653097
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
出口 将人 名古屋市立大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (40305553)
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Keywords | 組織経営 |
Research Abstract |
前年につづき、本研究課題に直接関係する文献についてのレビューをおこなった。 ただし前年は主として既存研究における理論的フレームワークにフォーカスしたのにたいし、当該年度は実証研究を中心にレビューし、データの収集、分析の方法について多くの知見をえるとともに、その具体的な手法について検討した。すなわち、これまでの実証研究では、データ収集の方法として質問票調査よりも既存のデータベースを利用することのが一般的であり、本研究課題にかかわる調査においても、そちらを積極的に利用したほうが有用かつ効率的であるとの結論にいたった。 一方では、調査対象となる経営手法の選択にかんしては、本研究課題との関わりにける適切さや調査の実行可能性(データベースの存在およびそのアベイラビリティ)を念頭において、前年度に吟味した「成果主義の人事制度」、「社内情報システム(ナレッジ・マネジメント・システム)の構築」、「組織のフラット化(エンパワーメントの促進)」にくわえて、先行研究で取りあげられることが多く、また採用企業にかんするデータが充実しているISO9000および14000シリーズも候補として、さらに検討した。 また調査のサンプルについては、当初の計画では企業を考えていたが、その場合には、サンプル数を多くとれるというメリットがある半面、データ収集にかんする制約が多いうえ、コントロールすべき変数も多くなるというデメリットがある。そのため、先行研究で取りあげられることの多い病院や公的組織を対象とすることも視野に入れて検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
上記の「研究実績の概要」でも述べたように、調査方法や調査対象となる経営手法やサンプルについて再検討したために、進捗状況にさらに遅れが生じることになった。 とくに初年度までの段階で、研究計画の作成や文献レビューにおいて調査の実行可能性を軽視してきたことが、このような事態を招いたものと反省している。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度本研究課題の最終年度である。これまでの研究成果にもとづき調査対象となる経営手法についてデータを収集、分析し、その成果を研究論文、あるいは少なくとも学会報告として公表したい。 まだ決断したわけではないが、データ収集の方法を質問票調査からアーカイブ・データに変更すれば、調査期間の短縮を見こめる。それによって、これまでの作業の遅れを少なからず取りもどすことができると考えられる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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