2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23653142
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
中野 康人 関西学院大学, 社会学部, 教授 (50319927)
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Keywords | 計量テキスト分析 / テキストマイニング / 新聞 / データベース |
Research Abstract |
【内容】(1)データベース作成について。過年度から引き続き、読者投稿新聞記事を過去にさかのぼってデータ化する作業を行った。平成25年度はとくに、読売新聞「気流」欄のデータを中心に入力作業に取り組んだ。(2)計量テキスト分析について。これまでの研究成果を、国内外の学会で発表し、分析手法と分析内容の改善を試みた。具体的には、UseR!2013(Albacete, Spain)、統計数理研究所R研究集会(東京)、NIOD テキスト分析ワークショップ(Amsterdam, Netherlands)で研究報告を行った。さらに、複数の形態素解析器を "R" に取り込む作業を行った。三年間の研究期間を通じて、朝日新聞と読売新聞の読者投稿欄について、分析可能なデータベースを整備することができた。本研究の成果を基礎として、NIOD(NIOD instituut voor oorlogs-; holocaust- en genocidestudies) との共同研究も開始された。 【意義】本研究の主目的は、読者投稿のデータベースを構築し、その内容分析を計量的に行うことにある。一般的には電子化されていない1980年代以前の記事を含む60年以上ものデータの蓄積は、世論の一側面を測るためのデータベースとして有意義なものとなる。投稿者の属性と投稿内容との関連をみることにより、既存の調査票調査の分析と同じように、社会現象にかかわる変数を抽出し、その意味や関連を分析することができるようになる。名前の変化や同一言説にかかわる関連語句の変化等、一般的な調査票調査ではアプローチし難い内容について、実証的に分析が可能となるデータができつつあるといえる。
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Research Products
(4 results)