2013 Fiscal Year Research-status Report
クライミングにおける視覚障害者とのコミュニケーションの多様性に関する研究
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23653147
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森 祐司 大阪大学, 全学教育推進機構, 教授 (80182210)
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Keywords | クライミング / 障害者 / コミュニケーション |
Research Abstract |
本研究は、ロッククライミングという非日常的活動の場で視覚障害者と晴眼者がともにロッククライミングを学び楽しむ場を提供するNPO活動を中心に参与観察による調査を行い、視覚障害者同士、および視覚障害者と晴眼者が、クライミングを行う際にとるコミュニケーションの諸相を記述・分析することで、非言語的コミュニケーション(身振り、まなざし等)が制限された環境における言語的コミュニケーションの限界を明らかにするとともに、現場での工夫による視覚障害者と晴眼者との多様なコミュニケーションの可能性を発見し障害者福祉に貢献することにある。 平成25年度は、昨年に引き続き視覚障害者に関する文献調査、および障害者のアウトドア活動にかかわる文献調査を進めるとともに、一般登山者やクライマーに対する聞き取り調査によるデータ収集を行った。また、関西地区におけるアウトドアショップ等において、障害者のアウトドア活動への参加についての調査も行った。 昨年度明らかになったスクール等による「有償」のサービスとボランティア団体による「無償」のサービスについての調査を行う中で、そもそも(視覚)障害者がアウトドアの場に進出することに対する社会の理解について、また、逆に障害者自身が感じるアウトドア活動からの「疎外感」あるいは「排除の感覚」についての問題が浮き彫りになった。アウトドアに参加しない(できない)障害者についての調査研究を進める必要性があり、今後の課題となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
調査対象となるフィールドの拡大によるフィールド選定作業が極めて難航しているため、実質調査を行えていないのが現状である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、引き続き関西圏の障害者登山サークル、山岳会、クライミングスクールなどの活動でのフィールド調査を進め、関東、中部山岳地帯での障害者アウトドアに関する調査を行うとともに、障害者グループとのコンタクトを通して、アウトドアに関与しない(できない)要因についての調査を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
関東、中部山岳地帯での調査対象フィールドの選定および調査の実施が予想外に難航し、不必要な旅費の支出を控えたため。 平成26年度において実質的な調査の再開を期し、調査活動(旅費)に使用する予定である。
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