2013 Fiscal Year Research-status Report
WEBデータベースによる子ども虐待研修の共有システムの構築
Project/Area Number |
23653162
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Research Institution | Soai University |
Principal Investigator |
原 佳央理 相愛大学, 人間発達学部, 非常勤講師 (50441093)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 卓也 信州大学, 人文学部, 准教授 (30441174)
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Keywords | 子ども虐待 / Webデータベース / 研修 |
Research Abstract |
本研究の目的は、子ども虐待のケースに携わる児童福祉司のための研修や事例共有、ケース記録情報の電子化の実態について全国レベルで網羅的に把握し、研修内容や対応事例をWebデータベース化し、検索活用システムを構築・評価することである。本年度は、前年度に実施した質問紙調査の分析とシステムの基本設計を行った。 分析の結果、児童福祉司の研修参加者の満足度は高い一方、回答者の4割は1年間に1度も研修に参加していなかった。研修の参加不参加を問わず、研修へのニーズは高いことが明らかとなった。また、ケース記録情報のデータベース化については自治体間の格差が大きいことが明らかとなった。データベース化を行っている自治体は、それぞれが費用と時間をかけて開発や維持管理を行っていた。 研修へのニーズは高いが多忙で研修に参加しにくい状況が明らかになったことで、いつでも多様な研修内容を閲覧できる本システムの必要性は高いといえる。また、ケース記録情報のデータベース化は自治体間の格差が大きく、使用されているデータベースも異なることから、本研究で開発するシステムを既存のデータベースと連動させることは難しいといえる。利用者に大きな負担をかけずに、ケース対応事例等の情報を収集しデータベース化する工夫が必要である。この質問紙調査により、開発をするシステムの必要性と諸条件が明らかになった。 次に、この調査結果を踏まえ、システムの基本設計を行った。システムの形態としては、どこにいても利用しやすく、迅速に情報提供やモニタリングができるWeb型のデータベースである。システムの構成は、研修内容や対応事例の閲覧、情報提供ができる利用者モードと、会員情報や提供している情報の管理、データの集計・ダウンロード等ができる管理者モードに分けられる。システムの基本設計ができたことで、今後システムの具体的内容を検討し叩き台を作成することができる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
質問紙調査の分析を行い、Webデータベースの基本設計を検討した。研究成果については学会で成果報告を行った。一方、Webデータベースの構築・評価はできなかった。その理由は、研究代表者が平成24年度に出産し、平成25年度8月まで育児に専念せざるをえなくなったからである。その期間は、調査の実施や分析を行うことができず、研究の一部を進めることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
Webデータベースの基本設計を元に、叩き台を作成する。そして、暫定的な利用者を募って叩き台を試用してもらい、Webデータベースの利便性や内容について意見を聴取する。それをもとに、システムを改良し評価を行う。 また、学会において成果報告を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額が生じた理由は、研究代表者が平成24年度10月に出産し、平成25年度8月まで育児に専念せざるをえなくなったからである。その期間は、調査の実施や分析を行うことができず、研究の一部を進めることができなかった。 消耗品は文献調査のための図書や文具等に、旅費は面接調査実施や業者との打ち合わせのための旅費等に用いる。また、謝金等はWebデータベース化のための人件費、その他はWebデータベース化およびシステム構築とその維持管理の委託費等に用いる予定である。
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Research Products
(2 results)