2013 Fiscal Year Annual Research Report
「トキ夢プロジェクト」が地域住民の意識・環境配慮行動に与える効果に関する研究
Project/Area Number |
23653178
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Research Institution | Nippon Bunri University |
Principal Investigator |
山本 義史 日本文理大学, 経営経済学部, 教授 (60230596)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉浦 嘉雄 日本文理大学, 工学部, 教授 (00299679)
上野 徳美 大分大学, 医学部, 教授 (50144788)
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Keywords | 環境問題 / 心理的健康 / 自然観 / 環境配慮行動 |
Research Abstract |
これまで、『トキ夢プロジェクト』の効果測定に必要な態度尺度を作成し、信頼性・妥当性の検討を行った。つまり、自然体験を通した自分・自然・他者との関係の見直し,自然・地域社会・社会環境に配慮した態度形成を目指した介入の効果を測定するための態度尺度を新しく追加・作成した。これまでに作成した自然観(アニミズムなど)・コスモロジー、自己肯定感・価値観、感動・感激・不思議、生きている実感、夢、人間関係・家庭などの人間観、心理的健康については前回の実施状況報告書で報告した。加えて今回、お金・もの重視傾向,トキについての知識,町への愛着,自然共生,環境保全および環境配慮の計6つの尺度を構成した。各尺度において,十分な信頼性が得られ,2つの尺度以外ではある程度の妥当性が確認された。そして、トキにかかわるプロジェクト参加児童(プロジェクト群)と同市内にある他校の小学生(他校群)40名との間で,第2回の調査時点でのこれら因子得点の平均値の差を比較検討した。その結果,トキにかかわる参加児童において,お金・もの重視傾向が有意に低く,トキについての知識では有意に高かった。また,町への愛着と環境保全では差は小さいもののやはり,トキにかかわるプロジェクト参加児童で高い傾向がみられた。自然共生および環境配慮では差は有意でなかった。今後,これらの尺度については,同市内の他校が基準群として適当か否かも含めて検討していきたい。さらに、それらを使用して2012年12月大分県竹田市住民(33名)の意識調査を行った。そして、トキにかかわるプロジェクトに参加しなかった住民(大分市内の小学生67名2013年3月および大学生81名2012年11月)を対照条件として調査を行った。そして、プロジェクト参加の有無や仕方による環境意識や環境配慮行動の比較・分析を行った。これらの結果も順次公表していきたい。
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