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2011 Fiscal Year Research-status Report

家事の動機づけのメカニズム

Research Project

Project/Area Number 23653185
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

速水 敏彦  名古屋大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (20116172)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小平 英志  日本福祉大学, 子ども発達学部, 准教授 (00442228)
青木 直子  藤女子大学, 人間生活学部, 講師 (20453251)
Project Period (FY) 2011-04-28 – 2013-03-31
Keywords動機づけ
Research Abstract

家事の動機づけについて周囲の人たちに尋ねた面接結果を基に質問紙を作成した。この質問紙は78項目から成り、既婚で家族と同居する女性102名に実施された。就労状況としてはパートが45名、常勤が43名、専業主婦が11名、不明が3名である。5段階評定で回答を求めた。因子分析の結果第1因子は「達成感がえられるから」「やることで自分が豊かな気持ちになれるから」等の項目を含むもので「効力」と命名した。第2因子は「やるように頼まれているから」「やらないと恥だから」等が含まれ、「義務感」と命名した。第3因子は「生活習慣」というもので「体が勝手に動くから」「やる習慣だから」などから構成される。第4因子は「やるのは私しかいないから」「誰もやってくれないから」などからなり、「代替者不在感」とした。第5因子は「やらなければ生活ができないから」「みんなが気持ちよく過ごすために大切な仕事だから」などからなるため「生活必要感」とした。第6因子は「やることが好きだから」「やることが楽しいから」などの項目が含まれることから「興味関心」と命名した。家事の動機づけは概して消極的なものと捉えがちであるが、第1因子や第6因子のように積極的、自律的な動機づけも含まれている。自己決定理論にそって他律的なものから自律的なものの順に並べれば、第4因子、第2因子、第5因子、第1因子、第6因子ということになる。ただし第3因子はその次元に並べにくいものだが、家事の好き嫌いとの関係を見たところ第3因子が高いと家事が好きな傾向があり、その点では自律性が高いと推測される。昨年度の終わりには質問紙以外に一人30分程度の面接を55名の女性に実施し、さらに詳細に家事の動機づけのメカニズムの手がかりを得ようとした。面接質問内容は家族構成、炊事、洗濯、掃除の回数や分担者、家事をする際の感情、家事の好き嫌い、家事に対する意欲の低下の有無等であった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

「家事の動機づけ」という題目で先に示したような調査結果を日本心理学会第75回大会で発表した。また、この内容は速水敏彦著「感情的動機づけ理論の展開―やる気の素顔―」ナカニシヤ出版、2012でも引用した。この他にも年末にかなり密度の濃い面接も実施し、現在分析中である。特にこの面接結果については家事の作業前、作業中、作業後の感情に焦点を合わせてみてみると、作業前はネガティブな感情が多いが、作業後はポジティブな感情が増えることも示された。それゆえ、おおむね順調に研究が進行しているといえる。

Strategy for Future Research Activity

研究分担者青木の次年度使用額は年度をまたいで整理している面接結果の整理に使用する。研究分担者小平の20万円近くの次年度使用額は24年度において、かなり大がかりな調査を行い、その謝金に用いるためのストックである。24年度の調査は調査内容が23年度の調査や面接結果を踏まえたものであるが特になぜ、そのような家事の動機づけをもつのかといった、動機づけを規定している要因について検討する。また研究対象については23年度の研究対象がやや偏っていたし、少数であることの反省を踏まえたものにもなる。そこで、たとえば、主婦のみでなく、男性や一人暮らしの人も家事の動機づけの調査の対象として考えたい。そうすることで家事が自分のためだけでなく、みんなためにする方が動機づけが高いのではないかということも検討できると考えられる。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

24年度の直接経費130万円の使途として調査対象者への謝金で40万円ほど、学会への参加、あるいは打ち合わせの旅費として30万ほど、調査の集計・整理の謝金として30万ほど、英文論文として投稿するための添削料として20万ほど、さらに消耗品費として10万円ほどを予定している。

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 家事の動機づけ2011

    • Author(s)
      青木直子・小平英志・速水敏彦
    • Organizer
      日本心理学会第75回大会
    • Place of Presentation
      日本大学
    • Year and Date
      2011-09-17

URL: 

Published: 2013-07-10  

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