2012 Fiscal Year Research-status Report
香りを用いた芸術療法「アロマコラージュ療法」の開発および効果の検討
Project/Area Number |
23653208
|
Research Institution | Sakushin Gakuin University |
Principal Investigator |
福島 明子 作新学院大学, 人間文化学部, 准教授 (20334568)
|
Keywords | アロマセラピー / フレグランス / コラージュ療法 / アートセラピー / 健康心理学 / 感覚 |
Research Abstract |
平成24年度は、①平成23年度までに行った調査のとりまとめ、公表を行うとともに、②新たな視点での研究に着手した。 ①については、『感覚療法への招待』(福島明子編著、2012年5月31日、風間書房)を発行した。本研究における嗅覚を中心とする応用的アプローチの方法、研究成果、意義をまとめるだけでなく、視覚、体性感覚や聴覚、深部感覚など、感覚から心身にアプローチしている他の研究者の研究を紹介し、「感覚療法」という新たな療法、研究領域の提言を行った。また日本健康心理学会において、平成23年度までに行った研究成果について公表を行った(福島明子 アロマコラージュ療法における作品と気分の関連、8、日本健康心理学会第25回大会、2012年9月1日・2日、東京家政大学)。 ②については、アロマコラージュ療法において独自に導入している「作品を振り返るためのワーク」(以下、「ワーク」と標記)が、シェアリングでの語りに及ぼす効果について検討を行うための調査を実施した。分析の結果、「ワーク」を行うことで、作品への気づき、受容が高まるなどの効果がみとめられた。この研究結果については、平成25年度に開催される学会において発表する予定である。 以上のように、平成24年度は、平成23年度までに実施した調査結果を著書や学会をとおして広く公表するとともに、新たな視点での研究にも着手した。交付期間中の研究計画を順調に遂行できているといえる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
3年間の交付期間に予定している研究計画のうち、1年目(平成23年度)に実施した調査結果の公表を2年目(平成24年度)に終えるとともに、2年目(平成24年度)に予定していた調査を終えることができたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
1年目(平成23年度)は量的データをもとにアロマコラージュ療法の生理的効果、心理社会的効果についての検討を行い、2年目(平成24年度)は、質的研究(語りをもとにしたプロトコル分析)をもとに作品(フレグランス、コラージュ作品)および作品に対する意識の検討を行った。3年目(平成25年度)は、量的データ・質的データ双方を用いて、作品(フレグランス、コラージュ作品)が心身に及ぼす効果について検討を行う予定である。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
アロマコラージュ療法実施のための消耗品(精油、容器、文房具等)を購入する。制作したフレグランスを使用することが、心身にどのような効果をもたらすか検討を行うため、フレグランスで常時、芳香浴を行うことができるペンダントを購入する。また、研究成果を公表するため、学会参加のための交通費、論文公表のための印刷代が発生する見込みである。その他、フレグランスの影響をより詳細に検討するため、調香スキルを高めるための研修を受ける予定である。
|
Research Products
(3 results)