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2012 Fiscal Year Research-status Report

縦断的研究による学力を構成する生態学的要因の解明-臨床教育学的観点による

Research Project

Project/Area Number 23653209
Research InstitutionSeitoku University

Principal Investigator

都築 忠義  聖徳大学, 児童学部, 教授 (80236926)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 相良 順子  聖徳大学, 児童学部, 教授 (20323868)
宮本 友弘  聖徳大学, 教職研究科, 准教授 (90280552)
家近 早苗  聖徳大学, 児童学部, 准教授 (40439005)
松山 武士  聖徳大学, 教職研究科, 教授 (10439002)
Keywords児童期 / 知能偏差値 / 学力偏差値 / 縦断的研究 / 臨床教育学的視点 / 知能変動モデル / 学力変動モデル
Research Abstract

H23年度には、H18年度からH22度年までに入学した児童が卒業するまでの6年間に実施した学力検査と知能検査の結果をすべて電子化し分析に入った。
H24年度では、学力検査国語と算数、知能検査の3検査の結果が6年間にわたってすべて整っている194名を抽出し、国語の学力、算数の学力、知能偏差値が6年間にどのように変動するかを分析・検討し、日本心理学会、日本教育心理学会で、「児童期の知能・学力に関する研究」と題し一連(1~5)の研究成果を発表した。日本心理学会第76回大会においては副題として(1)「知能偏差値と学力偏差値の6年間の変化」、(2)「学力と興味・関心との関係」、(3)「学力とコンピテンスの関係」、日本教育心理学会第54回総会において(4)「算数学力と知能偏差値の6年間の変動パターンについて」、(5)「AQと学力コンピテンスとの関係」と題し発表した。更に聖徳大学紀要に「児童期における知能と学力の変動パターンの検討ーー国語と算数に着目して」を発表した。また研究成果に基づいて研究対象校の小学校教員と研究者が交流会を開催し、意見交換をした。この交流会においては6年間に学力偏差値が上昇した児童、下降した児童の在籍時の諸特徴についてデータに基づいて検討した。
結果を概略すると、知能偏差値、国語の学力偏差値はいずれも学年が進むにつれ上昇する傾向があり、算数の学力偏差値は5年生までは上昇するが6年生では下降していた、との結果が得られた。概して知能偏差値と学力偏差値は上昇するものの上昇が著しい児童と下降が著しい児童がいることも判明した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

H23年度に引き続き在籍児童のデータを電子化した。6年間分のデータから導き出された変動パターンの分析を進めた結果は、9)で述べたように学会等で発表した。5年生・6年生に対しては興味関心や自閉症傾向と学力、知的能力との関連、コンピテンスとの関連を検討した。また1~5年生の全学年に対して投映法であるバウムテストを施行し、知能・学力、興味関心との関連性を検討した。これらの検討結果は、機会を得て学会や大学の紀要に発表する予定である。これらの諸点は計画通りに進んでいる。
H24年度の課題となった学年コホートの分析とその結果、変動パターンの在籍児童へのあてはめは、H25年度の学会等での発表予定となる。保護者や対象児童の特性に関する調査は、当初の予定が10月であったが翌年の2~3月とずれこんでしまった。性格検査による児童の「性格特性」、「QーU」テスト、「コンピテンス」、「親の期待」これらの諸特性と学力偏差値の変動、知能偏差値の変動との関連の分析を現在進めている。

Strategy for Future Research Activity

H24年度に在籍した児童のデータを電子化し変動パターンを分析する。10月頃には保護者や担任による当該児童(変動幅が大きい児童)についての見立て・期待を調査する。また未実施の「きょうだい関係」についても調査する。「QーUテスト」、「コンピテンス」、「親の期待」について、これらは全て縦断的調査となるため、学力との関係を検討し、学力変動の規定要因を抽出する。これらの調査結果とすでに得られている学力変動モデルに基づいて、担任教諭と協議し個別の指導案を作成する。これまでの分析で、偏差値が+10以上、ー10以下変動する児童が少なからず見出されている。これらの児童を取り巻く生態学的調査を綿密に実施する予定である。特に5年生までに顕著な変動を示した児童について担任と協議し、担任を通して保護者から情報を得ながら適切な支援計画を作成する。H24年度、H25年度の卒業生のデータを加え、さらに学力変動モデルを精緻化する。また今年度は「バウムテスト」を実施し2年間でどのような変化をきたしているかも検討し、併せて「Q-Uテスト」との関連も追及する予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

H25年度の残高は67,370円で、調査用紙のコピー代に10,000円、インク代に10,000円、データの電子化として人件費・謝金に47,370円を予定している。

  • Research Products

    (6 results)

All 2013 Other

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (5 results)

  • [Journal Article] 児童期における知能と学力の変動パターンの検討ーー国語と算数に着目して2013

    • Author(s)
      都築忠義・相良順子・宮本・友弘・家近早苗・松山武士・佐藤幸雄
    • Journal Title

      聖徳大学研究紀要

      Volume: 23 Pages: 21-37

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 児童期の知能・学力に関する研究(1)ー知能偏差値と学力偏差値の6年間の変化

    • Author(s)
      都築忠義・相良順子・宮本友弘・家近早苗
    • Organizer
      日本心理学会第76回大会
    • Place of Presentation
      専修大学
  • [Presentation] 児童期の知能・学力に関する研究(2)ー学力と興味・関心との関係

    • Author(s)
      相良順子・都築忠義・宮本友弘・家近早苗
    • Organizer
      日本心理学会第76回大会
    • Place of Presentation
      専修大学
  • [Presentation] 児童期の知能・学力に関する研究(3)ー学力とコンピテンスの関係

    • Author(s)
      宮本友弘・都築忠義・相良順子・家近早苗
    • Organizer
      日本心理学会第76回大会
    • Place of Presentation
      専修大学
  • [Presentation] 児童期の知能・学力に関する研究(4)ー6年間の算数学力と知能偏差値の変動パターンについて

    • Author(s)
      都築忠義・相良順子・宮本友弘・家近早苗
    • Organizer
      日本教育心理学会第54回総会
    • Place of Presentation
      琉球大学
  • [Presentation] 児童期の知能・学力に関する研究(5)ーAQと学力・コンピテンスとの関係

    • Author(s)
      相良順子・都築忠義・宮本友弘・家近早苗
    • Organizer
      日本教育心理学会第54回総会
    • Place of Presentation
      琉球大学

URL: 

Published: 2014-07-24  

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