2011 Fiscal Year Research-status Report
地域づくりにおけるコミュニティ・キャパシティ評価指標の開発に関する実践的研究
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23653235
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 満 東北大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (70171527)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | コミュニティ・キャパシティ / 評価 / 社会福祉 / 社会教育 / ロジック・モデル |
Research Abstract |
本研究の目的は、地域社会の教育及び福祉に関する専門諸機関の実践の質を高めるために不可欠なコミュニティ・キャパシティをアセスメントする指標開発を行うことにある。とくに、本研究では、それぞれ教育と福祉のサービスを地域レベルで提供している諸機関(公民館、地域包括支援センターなど)の実践に資する指標開発とその試行的活用・評価を行うことをめざしてきた。 今年度は、以下の研究を実施してきた。 (1)コミュニティ・キャパシティのアセスメントに関連して、まず実践の計画と指標づくりに関する欧米諸国の先行研究を検討し、ロジック・モデルのつくり方に関する研究書の翻訳をすすめてきた。(2)調査対象地の一つである仙台市鶴ヶ谷地区の高齢者の災害への対応行動に関するヒヤリングを実施し、分析をすすめている。(3)同地区のフィールドに、健康づくりの実践を計画し、それを実施をすすめてきてきた。 次年度は、これらの成果をもとに評価指標の開発を行い、試行しながら妥当性を高める試みをすすめていくとともに、他地域の実践の評価を行なうことが課題となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画では、(1)先行研究の検討、(2)対象地の関係機関との連絡調整、(3)暫定的な評価指標の作成の3つを課題としてきた。 上記の実績のとおり、(1)では、欧米諸国のコミュニティ・キャパシティ研究文献を収集するとともに、計画と評価にもっとも大切なロジック・モデルについて、使える手段のレベルまでまとめることができた。(2)については、奈良市公民館調査の実施、健康のまちづくりの実践の計画と実践をすすめ、その成果をインタビューにより明らかにするための作業を終えることができた。この部分は次年度の課題としてあげていたものである。 (3)の暫定的な評価指標の作成については課題として残ってはいるが、先の2つの実践と評価のなかでおおむね構想ができつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
この年度は、暫定的に作成したアセスメント指標を活用して地域を診断し、それにもとづいたCDの実践計画を策定し、試行的に実施することが課題である。(1)【協力機関との調整】前年度に選定した協力機関と調査実施に向けた調整をする。(2)【協力機関の選定と調整】暫定的に作成したアセスメント指標で地域のキャパシティを診断する。これにもとづいて実践計画を作成し、試行的に実践を行う。この有効性を検証するための研究会を開催する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
この年度は、暫定的に作成したアセスメント指標を活用して地域を診断し、それにもとづいたCDの実践計画を策定し、試行的に実施する。(1)【協力機関との調整】前年度に選定した協力機関と調査実施に向けた調整をする(このための研究旅費、調査補助費が必要となる:研究旅費70千円×1人×2回)。(2)【協力機関の選定と調整】暫定的に作成したアセスメント指標で地域のキャパシティを診断する。これにもとづいて実践計画を作成し、試行的に実践を行う。この有効性を検証するための研究会を開催する(このための研究旅費70千円×2人×2回、調査補助謝金100千円が必要となる:協力者福嶋・中島
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