2013 Fiscal Year Annual Research Report
コスミック教育の今日的意義と幼稚園・小学校・家庭及び教員養成機関における展開
Project/Area Number |
23653257
|
Research Institution | Notre Dame Seishin University |
Principal Investigator |
福原 史子 ノートルダム清心女子大学, 人間生活学部, 准教授 (70545988)
|
Keywords | コスミック教育 / モンテッソーリ教育 / キャリア教育 / ESD / 小学校外国語活動 / 家庭教育 / 国際情報交換 / アメリカ合衆国 |
Research Abstract |
モンテッソーリのコスミック教育に焦点を当て、研究の第一人者であるTrudeau, C. M.の業績と環太平洋地域での教育実践に関する調査をもとに、今日的意義を探ることを目的とした本研究は、以下の4つを柱として実施してきた。 1) Trudeau, C. M.の業績:資料やインタビュー調査及びフィードバックから、系統化された教具を用いたモンテッソーリ教育だけでなく、コスミック教育理念に基づく各国の文化的背景に沿った教育を展開すべきとの主張が明らかとなった。米国カリフォルニア州、フィリピン、日本を中心に、コスミック教育展開の土台を築いた業績は大きい。 2) 日米両国のコスミック教育:日本のモンテッソーリ教育の対象が乳幼児であるのに対し、米国では学童期から青年期へと継続していく。想像力が発達する学童期にこそ本教育は重要であり、米国のMontessori Schoolでは、小学校レベルのコスミック教育の教材が充実し、積極的に実践されている。一方で日本においても、就学前の5歳児を対象に「創造のおはなし」による実践は可能であり、そこには主体的かつ協同して取り組めるテーマが豊富にあることがわかった、 3) 幼稚園・小学校・家庭・地域でのコスミック教育実践の検討:附属幼稚園における教育実践の考察に加え、小学校5・6年生を対象に官民協働で展開している「おかやまイングリッシュビレッジ事業」において、コスミック教育と理念が共通するESD(持続可能な開発のための教育)の視点から活動内容を検討し実践に至ることができた。 4) コスミック教育の視点を生かした教師や次世代の親の育成:平成23、24年度の教育実践の比較から、教師の考え方や取り組み方により、幼児らの活動の展開が大きく変わることが明らかとなった。コスミックな視点をもつ教師養成に関する具体的なカリキュラムは今後さらに検討すべきである。
|
Research Products
(5 results)