2012 Fiscal Year Annual Research Report
離職者を対象とした介護福祉士養成教育における成人学生の学びの構造
Project/Area Number |
23653271
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Research Institution | 高知県立大学 |
Principal Investigator |
宮上 多加子 高知県立大学, 社会福祉学部, 教授 (90259656)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 眞希 高知県立大学, 社会福祉学部, 助教 (60368850)
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Keywords | 介護福祉士 / 養成教育 / 成人学生 / 介護人材 / 離職者訓練 / 介護雇用プログラム |
Research Abstract |
本研究では、離職者に対する介護人材養成事業を活用して介護福祉士養成施設に入学した成人学生が体験した学習経験を構造化し、介護の概念及び職務意識の変容過程を明らかにすることと、成人学生の増加が教育現場に与えた影響及び成人学生に対する学習支援上の課題を明らかにすることを研究目的としている。 1.成人学生に対する調査:中国四国地区の介護福祉士養成施設8校に対して調査対象者の選定を依頼し、平成23年8月~11月にかけて離職者訓練事業の学生17人、介護雇用プログラム事業の学生18人に対して個別面接調査を行った。平成24年8月~9月には、離職者訓練事業の学生6人、介護雇用プログラム事業の学生3人に対して追加の個別面接調査を行った。また、介護人材養成事業を活用した卒業生の中から福祉施設等に就職している介護職員8人の紹介を受け、面接調査を行った(平成24年8月~9月)。得られたデータは逐語録としてまとめ、MAXqdaを用いてコード化及びカテゴリー生成作業を行った。 2.養成校教員に対する調査:中国四国地区の11校(17人)の教員に対して面接調査を実施した(平成23年8月~10月)。得られたデータは逐語録とし、コード化及びカテゴリー生成作業を行った。 3.行政担当者への調査:四国内の行政機関等合計8ヶ所の介護人材養成事業担当者に対して聞き取り調査を行った(平成24年7月~10月)。得られたデータは、質的記述的に分析を行った。 得られた分析結果を検討したところ、両事業を利用した成人学生は、自身の社会経験が介護に活用できると認識していることや、養成校での学習や実習を通して介護を学ぶことへの抵抗感は少ないこと、現場での介護を経験知や実践知として活用していく体制がないこと、また介護雇用プログラム事業については、事業実施上の課題が多いこと等が明らかになった。
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Research Products
(5 results)