2013 Fiscal Year Annual Research Report
ホロン(全体子)を埋め込んだ自己成長型教育システム
Project/Area Number |
23653279
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Research Institution | National Institution for Academic Degrees and University Evaluation |
Principal Investigator |
毛利 尚武 独立行政法人大学評価・学位授与機構, 研究開発部, 教授 (90126186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 眞和 桜美林大学, 公私立大学の部局等, 教授 (30016521)
横井 浩史 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (90271634)
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Keywords | 教育学 / 教育社会学 / 生涯教育 / 全体子 / ホロンコンテンツ |
Research Abstract |
本研究は、教育コンテンツにホロンの属性を与えて(ホロンコンテンツ),これをネットワーク上に展開し,ホロン同士の分散協調により,エージェントである学習者は自己の能力向上を高めると共に,教育コンテンツそのものを創り出していくことによって自律性,分散性,自己成長性を実現しようとするものである. H24年度までで、階層構造の要素たるホロンとして学習者や教材を扱う枠組みと、そのためのデータ構造を考案し、さらにそれを可視化して操作を可能とする端末アプリケーションを実装した。 25年度は、そのアプリケーションを用いて学習者による教材の閲覧行動を収集して分析することで、学習者ホロンと教材ホロンが自己組織的に相互関係を構築する手法を考案した。 具体的には、まず学習者ホロンと教材ホロンとに、それぞれ学習フェーズのパラメータを新たに導入した。学習者ホロンは、学習テーマ毎の学習の進捗状況を示す量であり、教材ホロンは、どの学習フェーズにある学習者に適した教材であるかを示す量とる。学習フェーズは、これらの共通の指標となる。 学習者による教材の閲覧履歴から、対応分析を用いて学習者ホロンと教材ホロンとのそれぞれの学習フェーズを推定するアルゴリズムを作成した。学習者が閲覧している教材に基づいて、その学習者の学習の進捗状況(学習フェーズ)を推定し、それと同時に、推定した学習フェーズに対応する教材を学習者に示すことが可能になった。さらに、学習者ホロンと教材ホロンとを仮想空間上で再配置して相互の距離を自己組織的に決定するアルゴリズムを考案した。これをホロンビジュアライザで可視化することで、教師などの学習支援者や学習者自身が、学習の進捗状況とそれに応じた教材との関係を俯瞰できるようになった。また、仮想空間上のナビゲーションにより、学習を進めたり履歴を辿ったりすることが可能になった。
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Research Products
(1 results)