2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23653303
|
Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
谷口 雅基 高知大学, 教育研究部人文社会科学系, 教授 (90163633)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蒲生 啓司 高知大学, 教育研究部総合科学系, 教授 (90204817)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
Keywords | 異文化理解マインド / 国際教育実習 / 英語が使える日本人 / 環境教育 / 国際人材育成 |
Research Abstract |
本研究の目的は、文部科学省が推進する「英語が使える日本人」としての幅のある教員を養成するために、国際教育実習を通して異文化理解マインドを創出することである。将来教員を目指す学生が、(1)国際文化交流、環境教育の重要性を認識し、それを生かした教育現場作りを心がける教員になるべく、教育実習を外国にて行い、国際交流に貢献しながら異文化理解を学び、(2)英語科の教員に限らず、英語が使え、専門性、人間性の向上を図り、宗教の違い、文化の違いを尊重する異文化理解マインドを持つ真の国際人たる教員を育成することにある。本研究目的遂行のため、平成23年12月19日から20日まで、研究代表者が、学生2名を同伴し、大韓民国ソウル市ソンミョン中学校にて、英語と韓国語にて国際教育実習を実施した。まず研究代表者が韓国語と日本語の比較について模擬教育実習を実施した。次に学生が日本語、日本文化、日韓文化比較について国際教育実習を行った。さらに平成24年2月27日から3月9日(2週間)まで、研究代表者が、学生5名を同伴し、ベトナム国ハノイ市ノモノソプ初等中等高等学校を訪問し、英語とベトナム語と日本語にて国際教育実習を実施した。研究代表者と5名の学生全員で、英語の音声、文法、日本語の音声、表現、異文化比較について国際教育実習を行い、当該校の英語クラブにて英語で交流を行なった。また、時間の許す限り、当該校の英語、日本語の授業を観察した。また3月8日国際婦人の日には、活け花大会と料理コンテストを観察し、交流を深めた。さらに土日を利用し、1070年にベトナムで最初に設立された大学である文廟やホーチミン廟、そして世界遺産であるハロン湾を見学し、ベトナム国の歴史、世界遺産、環境問題についての教材作成の資料を収集した。平成24年に研究報告会を実施する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成23年度において、高知大学教育学部学生延7名を引率して大韓民国とベトナム国において国際教育実習を実施し、参加学生すべてが、英語の重要性と異文化理解、国際協調、世界平和への努力の大切さを痛感する内容のレポートを提出した。本研究の目的であるところの文部科学省が推進する「英語が使える日本人」としての幅のある教員を養成し、国際教育実習を通して異文化理解マインドを創出し、将来教員を目指す学生が、(1)国際文化交流、環境教育の重要性を認識し、それを生かした教育現場作りを心がける教員になるべく、教育実習を外国にて行い、国際交流に貢献しながら異文化理解を学び、(2)英語科の教員に限らず、英語が使え、専門性、人間性の向上を図り、宗教の違い、文化の違いを尊重する異文化理解マインドを持つ真の国際人たる教員の育成へ向けて大きな効果があった。特に大韓民国とベトナム国における主なコミュニケーションの手段として用いた英語の重要性が認識されたのみならず、正しく通じる英語を用いて話したり書いたりすることの重要性が認識されたことは、大きな成果であった。また文化と文化の間には、類似する部分と異なる部分があること、それをお互いに認め合うことの大切さ、そして同じ地球上に共存する人間同士として仲良く生きていくことの大切さが認識されたことこそ大きな成果であった。特にベトナム国においては、2週間毎日出勤して授業のみならず休み時間の運動場での交流、昼食時の交流、英語クラブ活動における交流、国際婦人の日の交流等多くの交流を通して、こころの通う国際教育実習を実施でき、おかげで帰国後の現在も現地の先生や生徒たちとも交流が継続しているほど、すばらしい成果をあげることができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成24年度においては、研究代表者と学生5名が、中国安徽省の安徽大学附属中学校にて、国際教育実習を実施し、文部科学省が推進する「英語が使える日本人」としての幅のある教員を養成し、国際教育実習を通して異文化理解マインドを創出する。また、将来教員を目指す学生が、国際文化交流、環境教育の重要性を認識し、それを生かした教育現場作りを心がける教員になるため、教育実習を外国にて行い、国際交流に貢献しながら異文化理解を学び、英語科の教員に限らず、英語が使え、専門性、人間性の向上を図り、宗教の違い、文化の違いを尊重する異文化理解マインドを持つ真の国際人たる教員として活躍することに貢献する。安徽大学附属中学校における国際教育実習の題材としては、日本語、日本文化、日中の文化比較、外国語として学ぶ英語、世界遺産と環境保護を予定している。特に安徽省と高知県の間には姉妹県交流が盛んであり、毎年環境保護のため高知県から安徽省へ植樹ボランティアツアーが催行されている。 研究代表者は学生とともに安徽省へ植樹ボランティアとして訪問した経験も持つ。この経験も活かして国境のない環境保護の大切さを強調する授業も企画している。21世紀の世界をリードするかもしれない日本と中国の平和的協調を祈って、将来の友好関係をつくっていくことになる若者同士のこころとこころの触れ合い交流に貢献し、真の世界平和へ一歩でも前進できるよう、国際教育実習を推進する。また平成24年11月に米国より異文化コミュニケーション研究者を招聘し、異文化コミュニケーション講演会を開催する予定である。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成23年度の計画に基づく経費執行について、4月に支払いすべき経費が残っているため、次年度使用額が存在するように見えるが、実際には全額を執行する予定である。そのため、次年度の研究は、当初の計画通り進める予定である。
|
Research Products
(3 results)