2013 Fiscal Year Annual Research Report
特別支援教育専攻学生を対象とした障害理解のための教材開発と教材情報の集積
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23653310
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Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
村上 由則 宮城教育大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (90261643)
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Keywords | 教材開発 / 障害理解 / 病弱教育 / 肢体不自由教育 |
Research Abstract |
1.病弱・肢体不自由児童生徒が経験する困難の疑似的体験を可能にする教材開発 本研究の目的は、病弱教育および肢体不自由教育領域を主たる対象として、特別支援教育専攻の学生指導・授業において活用する「障害理解」のための教材開発を行うことである。25年度は、血友病性関節症等を例にとり、「困難」「痛み」の体験・体感可能教材について検討した。関節障害モデルを提示し、その作製・改善とそれを使用した授業経過を分析対象とし「障害理解」にとっての教材作製の有効性を検討した。その結果、ほとんどの学生が関節障害メカニズムについて関心を深め、動作による「痛み」を理論的に理解するとともに、作製という能動的行為と教材操作による身体感覚を通して推論的・論理的認識が可能となった考えられる。 2.教材とそれを活用した指導方法に関する情報集積とライブラリーの構成 25年度は、「日本教育大学協会全国特別支援教育研究部門」にある教育大学・学部の授業担当者を対象に「病弱の心理・生理・病理」等の病弱教育・心理関係の授業における教材活用について、アンケート調査を実施した。その結果、病気の概説や病弱児の心理特性を概説において教科書等以外の教材(具体物)の必要性を認識しつつも、適切な教材の入手・準備が難しい実態、それと関連して活用頻度が低いことが示唆された。さらに、教材教具(具体物)活用に関する教材教具データベースの必要性が確認された。教材教具ライブラリーの構成について23~25年度の研究において、研究代表者・連携研究者が作製した教材についての映像記録と製作等に関わる情報を加え、ライブラリーを構成し授業等で活用を開始した。
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Research Products
(4 results)