2012 Fiscal Year Research-status Report
タイヒミュラー理論によるレフシェッツファイバーの研究の新展開
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23654024
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
志賀 啓成 東京工業大学, 理工学研究科, 教授 (10154189)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮地 秀樹 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (40385480)
遠藤 久顕 東京工業大学, 理工学研究科, 教授 (20323777)
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Keywords | レフシェッツファイバー空間 / タイヒミュラー空間 |
Research Abstract |
志賀は、リーマン面の正則族についてその個数を底空間の幾何構造を用いて具体的に評価した.また,タイヒミュラー曲線についてその剛性と有限性について新たな知見を得た.これらを用いてMcMullenによるタイヒミュラー曲線の剛性定理の別証明を与えた.またMollerの有限性とは異なる見地からの理論を展開した. 宮地は、昨年度に引き続き,タイヒミュラー空間上のタイヒミュラー距離に関する幾何の研究のため極値的長さの幾何学的性質を研究した.極値的長さは,タイヒミュラー空間と測度付き測地線層のなす空間の積空間上の関数であり,タイヒミュラー空間に沿った変数についての微分公式はGardinerの公式として知られている.今年度はもう一つの変数,つまり測度付き測地線層のなす空間に沿った微分を計算した.実際,微分公式には自然に交点数関数が現れThurston理論との関連を示唆する公式を得た. 遠藤は、球面上の超楕円的Lefschetzファイバー空間に対して、ファイバー和に関する安定化定理を証明した。また、安定化の具体例をすべての種数において複数構成した。さらに、奇種数の超楕円的Lefschetzファイバー空間に対して新しい不変量を定義し、超楕円的Lefschetzファイバー空間の安定同型類の完全不変量を見出した。以上の研究は、鎌田聖一氏(広島大学)との共同研究である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
タイヒミュラー曲線についてその剛性と有限性について新たな知見が得られた.これらを用いてMcMullenによるタイヒミュラー曲線の剛性定理の別証明を与えた.またMollerの有限性とは異なる見地からの理論を展開した.このような理論展開はレフシェッツファイバーに新しい切り口を与えるものである.また,超楕円的レフシェッツファイバーにおいて新しい不変量の発見とその応用などが見られ,全般的に順調に成果が上がっている.
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Strategy for Future Research Activity |
現在のアクティビティを保持しつつ、研究代表者と分担者のセミナーによる討論,国内外の関連分野の研究集会の参加による討論を基本として進める.また,これまでの結果を踏まえて海外の研究者と積極的に交流を図りたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
分担者の宮地准教授とは今年度同じ研究所に海外出張したため,研究打ち合わせの旅費などが予定より少なくなった。それにより、次年度への持ち越し額が生じた。 次年度は、上記の研究推進方策を進めるために研究打ち合わせにより情報交換を行なう.経費の大部分はそのための旅費に使用する.
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Research Products
(13 results)
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[Presentation] Extremal length geometry of Teichmuller space
Author(s)
Hideki Miyachi
Organizer
Progress in Low-dimensional topology : Teichmuller theory and 3-manifold groups
Place of Presentation
Centre for Quantum Geometry of Moduli Spaces (QGM), Science and Technology, Aarhus University, Denmark
Invited
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