2013 Fiscal Year Annual Research Report
非平衡成長パターンを実現する疑似解と方程式集合の構成
Project/Area Number |
23654042
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
二宮 広和 明治大学, 公私立大学の部局等, 教授 (90251610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上山 大信 明治大学, 公私立大学の部局等, 教授 (20304389)
若狭 徹 明治大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (20454069)
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Keywords | パターン形成 / 非平衡系 / 疑似解 |
Research Abstract |
FitzHugh-Nagumo型方程式に見られるようなパターン解を捉えるために,wave front interaction modelおよびそれに類似した方程式を構築することで,進行波解などのパターン解の構成を行った.また,1次元におけるパターン解として拡散協調系においてstacked waveを構成した.一方,反応拡散系における定常解を厳密に得るための簡易スキームを考案し, これを2種競争拡散系に応用した. その結果, あるパラメータ領域において楕円関数からなる2次多項式からなる厳密解を発見し,学会発表等の発表を行った.現在, より一般的な線形化固有値問題を取り扱う理論整備について準備を進めている. また, 腫瘍等の細胞集団ダイナミクスを記述する非線形拡散系における進行波解のパラメータ依存性を調べた.複数のパラメータが存在する状態では, 線形の拡散問題における進行波解の構造と異なる状況が現れることが明らかになりつつあるが, 現在これについて調査を進めている. さらに,非平衡成長パターンについて、シミュレーションをベースとした研究を行った.成長パターンにおいては,パターン形成は成長の先端において行われそれらが定着するというメカニズムである場合が多く,成長による成長点の移動が非平衡状態を疑似的に生成し,結果として非平衡系におけるパターン形成が生じる.これまでのところ,シミュレーションを用いて,さらに特定のモデルについて検討を行っているが,より一般的な場合を扱うことができる理論の構築が必要である. 本研究課題の疑似解およびその方程式集合の特定にはまだ準備が必要と思われる.方程式集合の特徴付けのため,今年度は集めた資料の整理も行った.
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