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2011 Fiscal Year Research-status Report

流れの影響を受ける群れの数理モデルの創出と実証

Research Project

Project/Area Number 23654043
Research InstitutionOchanomizu University

Principal Investigator

永田 裕作  お茶の水女子大学, 理学部, 非常勤講師 (90551094)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2013-03-31
Keywords自己流体駆動物体 / 生物集団 / 群れ / 渦対モデル / 吸い込み渦
Research Abstract

(1)流体中の生物集団の運動について、「自己流体駆動物体集団」として定義づけを行った。鳥や魚など流体を利用して飛行・遊泳する生物が形成する群れでは、流体と個体との相互作用および流体を介した各個体間の相互作用が無視できない。このような生物集団のモデルを構築するに当たり、流体による相互作用をする物体集団として一般化および定義づけを行った。(2)自己流体駆動物体として、完全流体モデルとして最も単純な渦対モデルの提案を行い、渦対モデルによる集団運動の挙動をシミュレーションにより調べた。従来、生物集団による組織的構造としては、走化性を有する微生物による生物対流が知られており、様々なモデルが提案されている。しかし、これらはレイノルズ数が非常に小さい場合に対応しており、本研究で対象とする鳥や魚には適用できない。そこで本研究では、マクロな極限として完全流体を対象とし、周囲の流体を駆動することで推進する個体として最も単純な渦対によるモデル化を行った。そしてこのモデルを用い、各個体が単純な周回運動するように設定しそれを集団化した場合に、流体相互作用による運動の変化を調べた。(3)ホッケの集団が形成する渦構造を調べるため、東京大学大気海洋研究所において吸い込み渦の構造を調べるための実験装置の構築を行った。ホッケは群れを形成することにより周囲に巨視的な吸い込み渦を形成することが観察されているが、そのメカニズムの物理的な解析はこれまで行われていない。室内実験により現象を再現するための装置作りを進めており、試験的な実験を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初は場所の確保が遅れたことや交付決定額の減額の可能性の影響が懸念されたが、最終的に23年度の計画通り、モデルの開発および大規模シミュレーションの実行、そして室内実験の構築という、計画の3つの柱を達成することができた。

Strategy for Future Research Activity

今後は、まず23年度の成果を踏まえ、学会発表および論文執筆にも重点を置いていきたい。それから、数理モデルに関しては各個体の運動の制御モデルを導入したい。また、室内実験および実際の生物集団の観測(ムクドリ、ホッケ、蚊柱)を本格的に進める予定である。次年度使用額が発生したのは、今年度前半に交付決定額の減額の可能性があり、予算の執行を控えめにしていたためである。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

次年度は、当初の計画通りに実験および観測へと研究の重心をシフトしていきたい。それから学会発表および論文投稿を進めていきたい。そのための学会発表および論文投稿費用、実験および観測装置や作業の費用をメインに研究費を使用する計画である。それから次年度使用額については、上記の費用に織り込む予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 自己流体駆動物体の相互作用2012

    • Author(s)
      永田裕作
    • Organizer
      日本物理学会
    • Place of Presentation
      関西学院大学
    • Year and Date
      2012年3月27日

URL: 

Published: 2013-07-10  

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