2013 Fiscal Year Annual Research Report
完全非可積分系の無限次元特異点論構築と特異モーション・プランニング問題への応用
Project/Area Number |
23654058
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
石川 剛郎 北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (50176161)
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Keywords | 特異トラジェクトリ / 制御系 / 終点写像 |
Research Abstract |
完全非可積分系に付随する無限次元多様体上の写像の特異点を組織的に分析する方法を構築し,それを具体的な特異モーション・プランニング問題,すなわち,工作機械・ロボット等に,こちらがさせたい動き(状態空間上のパス)を,現実の拘束条件のもとで許容される動きによっていかに近似できるか,そのエントロピーや複雑さなどの量を,許容パス空間が特異性を持つ場合に評価する問題へ応用する.その応用を通して,一般の拘束条件付きの写像空間の特異点に対する基礎理論,普遍的な指導原理を確立することを目指す研究課題である.無限次元特異点の情報収集,資料精査,国内,海外での関連する研究の現状確認および終点写像をはじめとする無限次元特異点のパターンの分類についての研究を昨年度に引き続き行った.その結果,制御系のうち,ジェネリックな多項式アフィン制御系について,特異パスの一般的性質を考察し,さらに,G2対称性を持つ具体的な制御系に対して,特異パスの解析を行った.また D4 三対性をもつ微分式系の研究を行った.研究成果は,出版した論文の他に,投稿中の論文:G. Ishikawa, Y. Machida, M. Takahashi, Geometry of D_4 conformal triality and singularities of tangent surfaces, Hokkaido University Preprint Series in Mathematics #1051, 82014) の内容の一部が本課題研究と関係している.この論文の中で錐構造の制御可能性に関する考察も行っている.これらの結果を用いて、特異パスを用い,任意のパスの近似する問題,さらにモーション・プランニングの実際問題への応用についても知見を得ている.これらについては,課題研究終了後になるが,論文にまとめる予定である.
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