2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23654087
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
南條 創 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (40419445)
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Keywords | CP非保存 / KLベータ崩壊 |
Research Abstract |
KLベータ崩壊では、KLが荷電K中間子と電子及びニュートリノに崩壊する。ニュートリノは観測が難しく、荷電K中間子と電子の検出により、本崩壊を同定する。当該年度は、昨年度に引続き、屈折率1.45に近いチェレンコフ発光体のテストを行った。獲得光量増加を試みたが、屈折率、光量の観点で条件を満たすものがまだ見つからず、異なる手法も視野に入れて、研究を進めている。荷電粒子トラッキング用のThin Gap Chamberについて、試作を開始した。本検出器は、中性子、ガンマ線が0.1MHz程度で大量に到来する中性ビーム中に設置し使用する。この為、低物質量にして、中性子、ガンマ線に対し、不感になるようにし、かつ荷電粒子についての検出感度は100%に近いものをデザインしている。ワイヤー間隔2mmに対して、ワイヤーカソード間隔1.6mmと狭くとり、ワイヤー径50umの太めのワイヤーを用いることで、ガス増幅度10^6程度の、高ゲインのMulti-wire chamberを製作している。使用ガスは、CF4:n-pentane(55:45)で、放射線耐性が高く、中性子に対して安定応答をするガスである。また、電子、イオンのガス中のドリフト速度も早く、狭いワイヤーカソード間隔と相まって、高頻度入射粒子環境においても、ガス空間のイオンを高速に排除することが可能で、安定動作が可能となる。このようなガス検出器の試作を行い、性能評価を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
チェレンコフ検出器については、過去にない屈折率であり難しく、専門の研究者と相談したり、他の検出方法の検討も進めている。荷電粒子トラッキング用のガス検出器については、順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
荷電粒子トラッキング用のThinGapChamberについては、5月に実機を実際の中性ビームラインにいれて、安定動作をするかのテストを行う。チェレンコフ発光体については、専門の研究者の助言をうけつつ開発を進め、同時にこれ以外の手法を用いた荷電K中間子検出についても、進め、今年度末に実際のKLベータ崩壊測定を可能にすべく進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
チェレンコフ発光体の製作、Thin Gap Chamber試作、製作、ガス循環システムの構築を行い、KLベータ測定セットアップを行う。学会等での成果報告も行う。
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