2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23654190
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
久保 友明 九州大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (40312540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 工 九州大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (90214379)
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Keywords | 相転移カイネティクス / 塑性流動 / 放射光X線 / 高温高圧実験 / 沈み込むプレート / 深発地震 |
Research Abstract |
1) 共析反応と塑性流動の相互作用:アルバイトの共析反応と塑性流動のカップリング現象に関して、組織観察から共析コロニーの変形機構を新たに解釈して国際誌に投稿していた論文の改定を行い受理された。 2)ファイアライトのオリビン-スピネル相転移と塑性流動:放射光単色X線と変形高圧装置DDIAを用いて、Fe2SiO4のオリビン-スピネル相転移カイネティクスと塑性流動クリープ曲線をその場観察した。これまでの相転移硬化した条件より低温での実験を行い、相転移の細粒化とともに軟化が起こる条件を検討した。カイネティクスが遅くかなり大きな過剰圧をかけてもほとんど反応が進行しない。スラブ条件で相転移軟化が起こるのかさらなる検討が必要である。これらの成果をまとめ学会にて報告し、国際誌に投稿論文を準備中である。 3)シリカの高圧相転移プロセスの放射光X線回折時分割測定:放射光白色X線回折時分割測定により得られた相転移カイネティクスデータを詳細に解析し、ザイフェルタイトおよびスティショバイトが結晶化する温度圧力時間条件を定量的に制約した。衝撃を受けた隕石中などの高温短時間スケールにおいて、非平衡相転移プロセスを検討する重要性が明らかになった。これらの成果をまとめ学会にて報告し、国際誌に投稿論文を準備中である。 4)スピネル-ガーネットカンラン岩相転移カイネティクスとマントル流:天然の深部カンラン岩に見られるガーネット反応帯に囲まれたスピネルコアについて、本研究でこれまでに得られたガーネット反応帯の成長機構とそのカイネティクスの結果を詳細に検討し考察した。ガーネット反応帯の成長速度は上部マントルの流動環境下においても十分に速く、天然かんらん岩で見られるガーネットコロナはスピネルコアと2相平衡共存している可能性が示唆された。これらの成果をまとめ国際誌に論文を投稿し改訂中である。
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[Presentation] シンクロトロン放射光分析による鉱物の高圧相転移とレオロジーに関する研究2013
Author(s)
土井菜保子, 加藤工, 久保友明, 野田真彦, 長與陽子, 今村公裕, 白石令, 鈴木昭夫, 大谷栄治, 西原遊, 亀掛川卓美, 肥後祐司
Organizer
日本地球惑星連合2013年度大会
Place of Presentation
千葉
Year and Date
20130519-24