2011 Fiscal Year Research-status Report
放射型π共役系を内包した有機巨大環状分子の構築と機能
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23655132
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
伊與田 正彦 首都大学東京, 理工学研究科, 特任教授 (50115995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 真士 北里大学, 理学部, 助教 (20438120)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 超分子 |
Research Abstract |
今年度は「放射型π共役系の結合した有機巨大環状分子の構築」と「巨大環状π共役分子の磁性金属錯体」に取り組んだ。前者はその全合成が鍵となるので、大学院学生および博士研究員と共に積極的に合成研究を行った。特に、放射型π共役系の合成を第一に行う必要があるので、それを中心に置いて研究を行い、その後、巨大環状共役系の合成を行うことを計画し、研究を進めた。また、後者の合成は、一部進んでいるが、最終段階の収率が低いのでその向上に努め、合成を完了すべく努力した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「放射型π共役系の結合した有機巨大環状分子の構築」については、フラーレンを内包した巨大環状オリゴチオフェンの合成とそのX線結晶構造解析に成功した。フラーレンとしては、C60とC70が内包でき、単結晶の作成にも成功している。ただし、放射型π共役系としては、オリゴチオフェンの使用が理想的であるから、現在、その合成も進めている。また、有機巨大環状分子としては、巨大環状ビピリジンも興味深い分子であるから、その合成も並行して進めている状況である。以上の結果、研究目的の達成度は60%程度と考えられ、更なる標的分子の合成を鋭意行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
「放射型π共役系の結合した有機巨大環状分子の構築」に関しては、フラーレンを内包した巨大環状オリゴチオフェンの合成とそのX線結晶構造解析に成功しているので、その分子レベルでの物性と機能の探索が次の目標である。この点に関しては、国内外の研究者と共同で分子レベルでの物性と機能の研究を推し進める所存である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度の研究としては、巨大環状オリゴチオフェンの各種の物性測定を先ず行う。その後、巨大環状オリゴチオフェンの二光子吸収特性を調べる。また、巨大環状分子の自己集積体の形成を調べ、分子カラムを作成した後、ソーラーセル機能を調べる予定である。また、巨大環状ビピリジンについては磁性遷移金属との錯体を合成して、その磁性について調べる予定である。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Synthesis and structural, electronic, optical and FET properties of thiophene-pyrrole mixed hexamers end-capped with phenyl and pentafluorophenyl groups,2011
Author(s)
T. Nishinaga, T. Miyata, M. Tateno, M. Koizumi, M. Takase, M. Iyoda, N. Kobayashi, Y. Kunugi,
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Journal Title
J. Mater. Chem.
Volume: 21
Pages: 14959-14966
DOI
Peer Reviewed
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