2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23655152
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 守俊 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (00323501)
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Keywords | 生物発光 / 細胞 / 生体 / イメージング / プローブ / ルシフェラーゼ / ガン細胞 / 転移 |
Research Abstract |
ガン研究や幹細胞研究,再生医学研究の急速な進展を受けて,ガン細胞や幹細胞,幹細胞から分化した細胞などの様々な細胞種が生体の中でどのよう振る舞うのか,すなわち生体における各細胞種の時空間動態の解析に多くの研究者の興味が集まっている.本研究では,生体内での細胞動態を可視化する新しい分子プローブを開発する.この分子プローブは,蛍光プローブが抱える自家蛍光のような問題に無縁であり,生体深部での細胞追跡(cell tracking)を可能にすることが求められる.本研究で開発するのは,このような生体イメージングを実現する極めて高性能の生物発光プローブである. 平成24年度は前年度より遂行してきた生物発光タンパク質(ルシフェラーゼ)の活性中心近傍を狙ったアミノ酸変異導入をさらに大規模に行った.この変異導入と大腸菌コロニーを用いたハイスループットスクリーングのサイクルを繰り返し行うことにより,ルシフェラーゼを飛躍的に分子進化させ,極めて輝度の高いルシフェラーゼ変異体を取得することができた. さらにこの高輝度変異体をガン細胞に導入し,既存のルシフェラーゼよりも極めて高い感度で,当該ガン細胞のマウス生体内での転移を可視化することができることを示した.
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