2013 Fiscal Year Annual Research Report
ミクロ相分離を利用した分子配列制御による両極性有機半導体材料の開発
Project/Area Number |
23655172
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
中野 幸司 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (70345099)
|
Keywords | 有機半導体 / 両極性 / チオフェン |
Research Abstract |
本研究では,ホール輸送性(p型)有機半導体層および電子輸送性(n型)有機半導体層からなるラメラ構造の構築を目的とする.目的のラメラ構造をもつ材料には,ホールおよび電子の高い電荷移動度が見込まれ,両極性有機電界効果トランジスタや有機薄膜太陽電 池への展開が期待できる. (1)電荷輸送を担う有機半導体部分の基本骨格として,高い電荷移動度が期待できるオリゴチオフェンを選定した.前年度までにチオフェン三量体の一方にアルキル基が置換した化合物(ホール輸送性有機半導体層)とオリゴエチレングリコール基をもつカルボニル基が置換したチオフェン三量体(電子輸送性有機半導体層)をアルキレン基やアリーレン基で連結したヘテロ二量体の合成に成功している.最終年度では,オリゴエチレングリコール基が置換したチオフェン三量体とアルキル基をもつカルボニル基が置換したチオフェン三量体をアルキレン基やアリーレン基で連結したヘテロ二量体の合成に成功した.(2)有機半導体部分の基本骨格としてもちいることを予定していたヘテロアセンに関連して,前年度までに,フラン,ホスホール,シロールなどのヘテロールとベンゼン環が縮環した化合物やベンゼン環と1,4-ジオキサン環とが縮環したオキサアセンやベンゼン環・チオフェン環・ピロール環が縮環したアザチアヘテロアセンの合成に成功していた.最終年度では,ベンゼン環とピロールやフランが縮環したベンゾフロ[3,2-b]インドールやインドロ[3,2-b]インドールに成功した.今後は,これらの骨格も含めて,ヘテロアセンを有機半導体として上記(1)のアプローチを検討する予定である.
|
Research Products
(4 results)