2011 Fiscal Year Research-status Report
超伝導ダイヤモンド薄膜による格子冷却型ホットエレクトロンボロメータ
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23656007
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
中島 健介 山形大学, 理工学研究科, 教授 (70198084)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高野 義彦 独立行政法人物質・材料研究機構, その他部局等, その他 (10354341)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | ダイヤモンド / 超伝導 / ボロメータ / テラヘルツ |
Research Abstract |
ダイヤモンドの良好な熱伝導性を超伝導ホットエレクトロンボロメータ(HEB)の特性改善につなげることを目的にダイヤモンドを基板とするCVDダイヤモンド超伝導薄膜,ニオブ(Nb)超伝導薄膜,ニオブ(NbN)超伝導薄膜の成膜するとともに,HEBに集積する広帯域ログスパイラルアンテナのフォトリソグラフィ用フォトマスクの設計・製作を行った。NbならびにNbNの金属系超伝導薄膜の成膜には当初MgO単結晶基板を用いておおよその成膜条件を決定し,その後目的とするCVDダイヤモンド基板への成膜を実施した。その結果,基板を過熱せずに成膜したNb薄膜において超伝導転移温度8.9K,基板温度600℃で成膜した多結晶NbN薄膜において超伝導転移温度14.6Kを得た。しかしながら高濃度ボロン・ドープCVDダイヤモンド薄膜については現有の実験装置で測定可能な4Kを越える超伝導転移温度をもつ薄膜は得られなかった。これらの実験と併せてダイヤモンドの放熱性に着目した超伝導ボロメータの先行研究の調査を実施した。その結果,ダイヤモンドを金属系超伝導薄膜の基板として用いることでいわゆる非コヒーレント型超伝導ボロメータの感度を予見した論文を見出し,我々が目指すコヒーレント形HEBについてもダイヤモンドを基板とした金属系超伝導薄膜,特にNbN薄膜で大きな感度の改善が見込める確証を得た。平成24年度は,CVDダイヤモンド超伝導薄膜の超伝導転移温度を向上させるためにより高い転移温度が期待できる111ダイヤモンド基板を使った成膜を試みるとともに,NbN薄膜の成膜条件の最適化をさらに進め,平成23年度に設計・製作したフォトマスクを用いてダイヤモンド基板NbN-HEBを試作してテラヘルツ波ミキシング特性をY-Factor法により評価してダイヤモンドの高熱伝導度超伝導薄膜基板としての有効性を検証する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現有の測定装置で到達可能な低温で超伝導転移するCVDダイヤモンド薄膜が得られていない。
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Strategy for Future Research Activity |
基板方位(100)のダイヤモンド基板に加えて,基板方位(111)のダイヤモンド基板を用いて測定可能な超伝導転移温度を持つCVDダイヤモンド薄膜を得られるよう試みる。また研究の着眼点であるダイヤモンドの高熱伝導性を実用的な超伝導HEBの特性改善に直結させることを目的にダイヤモンド基板NbN-HEBの開発を平行して進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主としてダイヤモンド基板を初めとする超伝導薄膜を成膜するための消耗品の購入に充てる。
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