2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23656046
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
川田 善正 静岡大学, 工学部, 教授 (70221900)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
居波 渉 静岡大学, 若手グローバル研究リーダー育成拠点, 特任助教 (30542815)
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Keywords | 高密度光メモリ / 多層光メモリ / 2光子励起 / 共焦点光学顕微鏡 / レーザー走査顕微鏡 / 粘着剤 / フォトクロミック材料 / 収差補正 |
Research Abstract |
本研究では、次世代高密度・大容量光メモリの新しい形態としてロール型の記録媒体を有する多層光メモリの基礎研究を行なうことを目的として基礎研究を行なってきた。開発する光メモリは、記録媒体と透明層の2層フィルムをテープ状にロールした記録媒体に、フィルムを展開することなくデータを記録・再生する。開発した記録媒体は、2層フィルムをロールするだけで簡単に多層構造を作製することができるため、現在の光メモリにおける多層構造媒体の作製技術における多くの課題を克服することができる。また、シリンドリカルレンズを用いて、中心軸方向のデータを同時に再生することにより、データの高転送レートが実現できる。 本年度は高速転送レートを実現するために、ロール状媒体の軸に平行にデータを並列再生するための光学系、システム等を検討した。レーザー走査顕微鏡を基本システムとして、データの記録再生システムを構築した。2次元のCCDカメラを用いてシステムを構成したが、CCDは1次元のものであれば、十分高密度のおよび高速のものが利用できるため、シリンドリカルレンズ、一次元検出器を用いた並列再生に拡張可能なシステム構成を検討した。 記録媒体には、多光子励起過程によってデータ記録が可能な感光材料と粘着剤を積層したフィルムを開発した。感光層の厚みを0.5μm、非感光層である粘着剤の厚みを5μmに制御して、芯に巻きつける構成とした。開発した記録媒体にデータを記録・再生し、ロール状媒体に高精度でデータが記録可能であることを示した。CCDを用いて、データの並列再生を行ない、提案手法の有効性を検証した。一次元検出器を用いることにより、層間のクロストークなく、データが並列再生可能であることを示した。
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Research Products
(12 results)