2013 Fiscal Year Annual Research Report
ゴム材料の力学的誘電率変化を利用した高機能電磁場デバイスのトポロジー最適化
Project/Area Number |
23656069
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西脇 眞二 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10346041)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泉井 一浩 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90314228)
山田 崇恭 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (30598222)
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Keywords | 構造最適化 / トポロジー最適化 / 電磁波デバイス / エラストマー / 有限要素法 / 粒子法 |
Research Abstract |
ゴム材料に誘電性セラミックを混合し成形した高誘電性エラストマーは,荷重を負荷したときに誘電率を大きく変化させる.本研究では,この高誘電性エラストマーの誘電率の変化を利用した高機能な電磁波デバイスの構造創成設計の開発を目的に,力学的な変形による誘電率の変化と,それに伴う電磁波特性の変化を考慮可能な解析手法と,その解析手法に基づく新しいトポロジー最適化の方法論の構築を行った. すなわち,まずエラストマーの力学的な変形を評価可能とするため,幾何学的非線形性を考慮可能な数値解析法を開発した.通常,最適設計に利用される構造解析法としては,有限要素法が用いられる.しかしながら,有限用要素法を用いてトポロジー最適化を行うと,大変形を伴う場合,要素のつぶれや数値不安定性の問題を生じ,最適化が進められない問題が多くの研究者より報告されてきた.そこで本研究では,この問題を本質的に解決するため,粒子法に基づくトポロジー最適化の方法を構築した.すなわち,まず粒子法による構造解析法を構築するとともに,従来より開発を進めてきたレベルセット法によるトポロジー最適化の方法との統合化を図った.そして,その統合結果に基づき構築したトポロジー最適化の方法を,簡単な剛性最大化問題,大変形を伴うコンプライアントメカニズムの設計問題に適用し,方法論の妥当性と有効性を確認した. 他方,エラストマーの電磁波特性の解析方法については,有限要素法により開発し,そして,大変形を評価可能なトポロジー最適化の方法を,構造問題と電磁波伝搬問題における連成関係を考慮可能なように拡張を試みた.現在,この連成関係を考慮可能な方法の基礎検討は終了し,具体的なアルゴリズムを開発中である.開発後,高誘電性エラストマーを用いた電磁波デバイスの最適構造設計に適用し,方法論の妥当性と有効性を確認する予定である.
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Research Products
(1 results)