2013 Fiscal Year Annual Research Report
イメージベース有限要素法による褥瘡発生のバイオメカニズム的病因の解明
Project/Area Number |
23656092
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
高野 直樹 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (10206782)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永竿 智久 慶應義塾大学, 医学部, 准教授 (20245541)
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Keywords | 有限要素法 / モンテカルロ法 / 裾野確率 / サンプリング法 / 褥瘡 / 看護・介護 / イメージベースモデリング / 界面切欠き |
Research Abstract |
当初計画した以下の3項目について平成25年度の成果を纏める。 [1] 介助動作時の荷重計測: 仰臥位と左右2通りの側臥位の接触部と接触圧力をパラメータ化し、[2]の解析の入力値とした。この際、荷重条件パラメータは確率密度関数で表現できないパラメータとし、多くのパラメータ空間での解析結果を確率密度関数で表現されるパラメータ平面に表した上で、荷重条件パラメータ軸に沿って投影することで、不確かさを考慮した解析結果を整理する新手法を提案した。 [2] 不確かさを考慮した臀部のイメージベース解析: まず、平成24年度に作成した3Dモデル、2Dモデルの内、2Dモデルの骨-筋肉界面の要素分割を細分割し、界面損傷モデルがどの位置にあっても解析可能とした。これまでに構築した褥瘡発生リスク予測手法に基づき、不確かさを考慮したパラメータ数を7個に増やし、本格的な解析を行った。モンテカルロシミュレーションにおける骨-筋肉界面のひずみ値の裾野確率を高精度に予測する独自のSLS法の定式化、自動処理プログラムを完了した。ひずみの最小化よりむしろ有益な情報である、高ひずみ値を発生するパラメータの組を明らかにし、ひずみ値を許容値以下に抑えるための介助動作法に関する知見を得ることができた。 [3] 研究のまとめと成果の情報発信: これまでに2本の学術論文を公開したが、さらにStudy on uncertainty modeling and sampling scheme with focus on tail probability applied to biomechanics simulation of pressure ulcerと題した論文をMechanical Engineering Journalに投稿した。また、計算工学、生体力学・生体材料の講演会に成果発表を行った。
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