2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23656100
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
村田 眞 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (10106883)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保木 孝 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (90361823)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | せん断 / 板材 / フレキシブルな形状 / クリアランス / 工具傾斜角 / 有限要素解析 |
Research Abstract |
板材のせん断加工は大別に慣用せん断と精密せん断加工に分けられる.精密せん断加工においては,シェービング,仕上げ抜き,精密打抜き法(別名:ファインブランキング),対抗ダイス打抜き,上下抜き,振動仕上げ抜きがある.これまでに以上のすべてせん断加工法では,工具が板材に垂直な方向に移動させ板材を切断するため,切口にダレやバリが発生しやすい欠点があった.近年,加工技術の高度化および製品の多様化にともなって,フレキシブルな切断加工技術が注目されている.しかし,新しい工具が板材の内面方向に移動させる切断加工技術に対応する研究は,ほとんど行われていないのが現状である.そのため,基礎的な加工特性をしらべ,せん断メカニズムを明らかにするため,実験的および数値解析の検討が必要である. 本研究では,板材の新しい切断法として,工具を板材の面内方向に移動させるせん断加工法を提案した.この新しいせん断加工法をMM法と名付ける.さらに,汎用有限要素解析ソフトELFENを用いた数値解析を行い,実験結果との比較・検討を行い,変形メカニズムと加工条件の影響を明らかにした.MM加工法が持つ加工パラメータは,工具傾斜角,工具とダイスのクリアランス,切断速度,被加工材の種類や板厚等である.工具傾斜角,クリアランス等の加工条件や加工力が,切断面に及ぼす影響を実験により明らかにした.また,本加工法において,理想的なせん断が得られる.最適な加工条件範囲を明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1)工具傾斜角がせん断加工力やせん断面の形状に及ぼす影響について,実験的に検討を加えた.(2)クリアランスがせん断加工力とせん断面形状に及ぼす影響についても実験より検討を行った.(3)被加工材の材料をA1100,SUS304,SPCCについてもせん断加工力とせん断面形状に及ぼす影響について,検討を加えた.(4)以上について,有限要素法に数値解析を行い,そのせん断メカニズムを明らかにした.
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Strategy for Future Research Activity |
前年度の結果により,切断ソフトに従って板材をフレキシブルな形状に切断する.全く新しい加工機を試作する予定である.現在,その機械の作成中である.加工機は,80%くらい仕上がっているが,現在そのソフトウェアを作成中である.その両方が出来上がったら,実際の実験を行い,この板材のせん断加工機が,どのような形状まで加工することが可能なのかを検討し,製品として世に出す予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
前年度で購入した工具材・材料費およびソフトの他に、新しい板材のせん断加工機を試作・完成されるための工具材等を購入し,新しい板材のせん断加工機を完成させ,製品として仕上げる.また,この研究成果を元に、学会発表をする予定である.そのための研究費として使用する.
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