2012 Fiscal Year Annual Research Report
サーボプレスモーションと摩擦変化についての小型摩擦センサによる解明と摩擦制御成形
Project/Area Number |
23656102
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
米山 猛 金沢大学, 機械工学系, 教授 (30175020)
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Keywords | 摩擦 / 鍛造 / サーボプレス / センサ / 背圧鍛造 |
Research Abstract |
本研究の目的は,小型の工具表面摩擦センサ(検出部直径2mm)を用いて,塑性加工中に材料と工具表面との間にはたらく摩擦応力をモニタリングし,サーボプレスのモーションと摩擦挙動との関係を明らかにした上で,サーボプレス成形における摩擦制御を行って,塑性加工変形の向上を図るものである.この目的を果たすために,小型の工具表面摩擦センサの構造設計,機械加工を行い,さらに熱間鍛造の温度条件に耐えるためのスパッタリング式ひずみゲージの取付けを行なった.その後センサからのリード線を 超音波ボンディングする方法を試みたが,接合が十分にできなかったため,今後さらに接続を確実に行う予定である.一方,室温で使用できるひずみゲージの製作を行い,基本的な摩擦検出特性を有することを確認した. 一方,鍛造における摩擦を調べる実験として,材料の中心にポンチが押し込まれる形状の鍛造品をとりあげ,鍛造時の変形挙動と荷重について調べた.材料がポンチを回り込む際の流動が遅れるため,材料の未充填が発生し,ポンチ表面近傍での摩擦による変形が大きいことを断面組織の観察から確認した.この変形について有限要素法を用いて解析し,ポンチ表面での摩擦によるせん断変形が大きいことを分析した.この鍛造に対して,サーボプレスを用いて背圧をかけることにより,未充填部への充填を向上させることを実験的に確認した。 ポンチ表面での摩擦応力を検出するため,摩擦センサを表面に埋め込むポンチを製作した。今後ポンチ表面に摩擦センサを埋込み,鍛造における計測を行うとともに,サーボプレスの活用による摩擦制御について明らかにする予定である.
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