2012 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロニードルアレイ工具を用いた高品位・高能率マイクロ穴加工技術の開発
Project/Area Number |
23656103
|
Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
柴田 隆行 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10235575)
|
Keywords | ナノ・マイクロ加工 / マイクロ穴加工 / 熱インプリント / マイクロニードルアレイ / MEMS |
Research Abstract |
中空構造を有するマイクロニードルアレイ工具を用いた熱インプリント応用技術によって,様々な樹脂フィルムに最小穴径10μm程度の高品位・高精度なスルーホール(貫通穴)を極めて高能率に加工する新規なマイクロ穴加工技術の実現を目的として実施した.平成24年度に得られた成果は次の通りである.(1)ポリイミドフィルム(カプトン150EN-A,厚さ37.5μm)に最小直径10μm程度(標準偏差1μm以下)の貫通微細穴を,入口側と出口側の直径差1μm以内の高い精度で,かつバリやカケなどの加工欠陥を生じずに高品質・高能率に加工できることを実証した.(2)振動援用マイクロ穴加工装置を製作し,穴加工時の振動援用(周波数10kHz,振幅1μm程度)によって,加工穴品質および加工穴精度の向上が図れることを実証した.さらに,振動を付加することで変形抵抗が増加し,フィルムの変形が抑制され,低荷重での穴加工が可能であることを明らかにした.(3)異形中空断面(三角形,四角形,星型など)を有するマイクロニードルアレイ工具を作製し,ポリプロピレンフィルム(膜厚35μm)への穴加工を行った.その結果,加工穴の入口側と出口側ともにエッジ品質に優れた貫通穴(外形寸法50μm程度)の形成が可能であることを示した.この成果は,本提案の加工技術が円形断面以外の複雑形状をもつ微細穴の高品位・高精度・高効率加工を可能とする独創的な機能性樹脂フィルム創成技術となり得ることを示す結果である.
|
Research Products
(3 results)