2012 Fiscal Year Annual Research Report
ミクロな混相流動場の可視化と制御によるソノポレーション最適条件の究明
Project/Area Number |
23656124
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
冨田 幸雄 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (00006199)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松浦 俊彦 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (50431383)
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Keywords | マイクロバブル / キャビテーション / ソノポレーション / 超音波 / 分子導入 / マイクロジェット / 衝撃波 / 気泡 |
Research Abstract |
最終年度は、非侵襲的にドラッグデリバリを可能とするソノポレーション効果の高効率化を目指して、1MHzの集束超音波による気泡群の崩壊とゲル表面でのピットの形成に着目して実験を行った。以下に主要な結果を述べる。 1.ソナゾイドマイクロバブルは活発に合体と分裂を繰り返し、やがてゲル表面に付着して、一定の時間停留した。トーラス状の付着気泡の崩壊によって、気泡の自己分裂が起こり、分裂した個々の小気泡の崩壊による微細なジェットの衝突痕が確認された。 2.周波数1MHzの連続超音波の作用によるゲル表面のくぼみの形成は気泡の崩壊と密接に関係しており、また超音波照射時間Texの影響を強く受ける。0.01 秒<Tex < 1 秒ではソナゾイドマイクロバブルの崩壊に起因するナノスケールのピットが顕著であるのに対して、Tex > 1 秒ではキャビテーション気泡の崩壊に起因するマイクロサイズのピットが卓越している。照射時間が10秒を越えると、ゲル温度が40度を越えるため、ゲル表面は溶解を始める。 3.約半分の振動圧で、デューティ比を変化させて単位面積当りのナノスケールのピット発生数が最大となるパルス数を調べた結果、約20パルスが得られた。超音波の各条件に対し最大のピット数が得られる最適条件が存在することが示唆された。 なお、以上の研究成果の一部はシンガポールで開催された第8回国際キャビテーションに関するシンポジウム(2012.08)で発表され、また主要な成果については、現在、Ultrasound in Medicine & Biology に投稿中である。
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Research Products
(11 results)