2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23656155
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
長山 暁子 九州工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60370029)
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Keywords | 熱工学 / 表面・界面物性 |
Research Abstract |
ナノサイズの気泡・液滴については,製造業や環境関連分野,医療分野を始めあらゆる先端技術領域で注目されている.しかし,技術開発が先行するゆえ,ナノ気泡・液滴の発生メカニズムを始め,その存在自体を十分説明できず,理論的には明確なものとなっていない.本研究では,ナノ気泡・液滴の存在を裏つける新たな理論体系を構築し,従来のYoung-Laplace 式の適用範囲を明確に示すとともに,古典的均質核生成理論の是非を検討し,ナノ気泡・液滴の安定的に存在するメカニズムを科学的に解明することを目的とする. 実験に関しては,走査型共焦点レーザー顕微鏡による超純水のナノ気泡の観察を行い,時間経過とともに気泡サイズ,粒径分布の変化や,液体温度変化とともに気泡サイズ,粒径分布の変化を調べた.固液界面における不均質核生成によるナノ気泡のみならず,液中に均質核生成によるナノ気泡の安定的な存在を確認できた.また,ナノ気泡・液滴の分子動力学シミュレーションを行い,ナノ気泡・液滴の界面力学機構の学理探求に重点をおいて,Young-Laplace式の適用範囲ならびに曲率界面の界面応力を加えた新たな理論式の検証を行った.界面応力を用いて修正したYoung-Laplaceの式を均質核生成理論に適用したところ,半径100nmの超純水中のナノ気泡の気液界面に働く界面応力を見積ることができ,Young-Laplaceの式の適用範囲を示すことができた.
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Research Products
(2 results)