2012 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ・マイクロ/スポレーションポリマ粒子分散系による大電流アーク遮断の新技術創出
Project/Area Number |
23656194
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
田中 康規 金沢大学, 電子情報学系, 教授 (90303263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上杉 喜彦 金沢大学, 電子情報学系, 教授 (90213339)
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Keywords | 遮断器 / アーク / ポリマー / 溶発 / アブレーション / 粒子 |
Research Abstract |
本研究では,ナノ・マイクロ粒子混合ガスによるプラズマ高速クエンチング能力を実験的に明らかにすることであす。この目的を達成するために以下の検討を行った。 1. ナノ・マイクロ粒子の供給法の検討:ポリマパウダをアークに混入する方法の検討を行った。具体的には,まずパウダ供給器を用いて粒子をガスとともに輸送する方法である。しかし本手法においてはポリマが帯電する場合が多く,充分大量の粒子をアークに供給できない。別の手法として,我々が前年度までに発見しているスポレーション粒子を活用するものである。熱プラズマにポリマが接触するとポリアミドの場合には自発的に粒子が飛翔する。これによりアークプラズマに高速のポリマー粒子が混入していくことが観測された。 2. 熱プラズマ接触時におけるポリマスポレーション粒子の飛翔実験:ポリアミドにAr熱プラズマを照射するとスポレーション粒子が飛翔することをこれまでに見出している。この飛翔頻度は特にポリアミド材の吸水率と関係することが今回わかった。さらに吸水率が高いほどスポレーション粒子が高頻度で放出されることを実験的に確かめられた。 3. N2/O2混合時の熱プラズマ照射時におけるスポレーション粒子飛翔数:空気遮断器を想定した場合,N2/O2が混合された熱プラズマをポリアミドに照射した。その結果,N2/O2混合条件下においてもスポレーション現象が確認できた。 4. アーク実験装置の開発: 本実験においては,アークプラズマ基礎物性取得のために150A-300V級のアーク装置を設計製作した。アーク装置はポリマパウダが導入できるようにしている。またポリマーノズルを設けてガスの吹付けができるようにした。 5. ポリマーノズル内アーク点弧実験:ポリマーノズルを制作し,その中でアークプラズマを維持できることを確認した。これにより今後様々な条件においてアーク実験ができるようになる。
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