2011 Fiscal Year Research-status Report
低電圧・大電流・高周波スロットレス超高速モータの開発
Project/Area Number |
23656195
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
野口 敏彦 静岡大学, 工学部, 教授 (10237828)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 高速モータ / スロットレス / 低電圧 / 大電流 / 高周波 / パワー密度 / 効率 |
Research Abstract |
平成23年度は,(1) 150,000 r/min,3 kW超高速モータジェネレータの机上設計,(2) 特殊な低ターン数,大断面積スロットレス巻線構造の検討,(3) 電磁界解析シミュレーションによる各部寸法の最適化,(4) 部材の加工図面作成,手配,(5) 予備実験に取り組んだ。これらの研究活動を通じて,次の結論を得た。(1) 12 Vの直流を電源としてもつ擬似電流形インバータによって駆動される150,000 r/min,3 kW超高速モータジェネレータを想定し,その大まかな電気設計を行った。その結果,直径約50 mm,積厚約30 mmの体格で3 kWのピークパワーを出力できる見込みを得た。(2) 本研究課題でパワー密度を飛躍的に向上させるための鍵を握るスロットレス構造について検討し,2ターンの銅バーによるスロットレス巻線を開発した。(3) 以上の検討を基に有限要素モデルを構築し,電磁界解析を行って固定子および回転子の詳細形状について検討した。その結果,固定子外直径53 mm,積厚30 mmの体格で,150,000 r/min,3 kW出力時の効率が97.3 %(機械損は除く)を達成できることを明らかにした。(4) 40枚に及ぶ超高速モータの部品図,組立図,治具工作図を作成し,部材加工手配した。加工精度は最も高い部位で0.2ミクロンである。(5) 平成24年度に予定していた超高速モータの組立てを前倒しして平成23年度の終盤に行ったが,一部嵌め合い交差が図面指定通りとなっていなかったため,完成したモータは超高速回転の実験には使用できないことが判明した。このため,平成24年度に再度部材の手配からやり直して,組立て完成させる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度の研究計画には,(1) 150,000 r/min,3 kW超高速モータジェネレータの机上設計,(2) 特殊な低ターン数,大断面積スロットレス巻線構造の検討,(3) 電磁界解析シミュレーションによる各部寸法の最適化,(4) 部材の加工図面作成,手配,(5) 予備実験が掲げられており,全項目にわたりほぼ予定通りに進捗したため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は当初予定通り,(1) 超高速モータジェネレータの組み立て(平成23年度の組立て失敗事例を基により注意深く部材手配および組立てを行う。),(2) 電力変換器の試作と試験,(3) プロトタイプによる実機検証,(4) 研究まとめを行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
設備備品費:増設用絶縁モジュール,100MS/s,12bit,1kV,2ch(2台) 660千円消耗品費:電力変換器プロト試作部品(主に電子部品) 140千円旅費:国内 100千円,外国 200千円謝金:0千円その他:0千円
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Research Products
(5 results)