2012 Fiscal Year Annual Research Report
カテーテル形状検出のためのマルチコアファイバセンサのフィジビリティスタディ
Project/Area Number |
23656226
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松浦 祐司 東北大学, 医工学研究科, 教授 (10241530)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片桐 崇史 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90415125)
木野 彩子 東北大学, 医工学研究科, 教育研究支援者 (30536082)
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Keywords | 光ファイバ / 内視鏡 / 形状センサ / 曲り導波路 / マルチコアファイバ |
Research Abstract |
本研究は,カテーテルや内視鏡を人体内に挿入する際に,挿入方向や留置位置を正確に検出するための形状センサを複数のコアを有するマルチコア光ファイバを用いて実現可能かどうかの検証を行うことを目的とする.このセンサは,コア間の光結合がファイバ曲がりの方向に依存することを利用したものであり,ファイバ断面内の光パワーの移動量を検出することによりファイバの曲がり方向およびその曲げ半径を検出することが可能である.今年度においては,光結合理論に基づいた解析および設計について次のような検討を行った. 3本のファイバを平面上に並べた構造について,まず光結合理論より導波路間のパワー移行が最大となる結合長を求めた.その結果を利用し,隣り合うファイバのコア径に差異を設けることにより適度な伝搬定数差を与え,直線状態では結合が起こらず,曲がることにより結合が生じるように設計を行った.3本のファイバが並べられた状態で,中央のファイバコアの屈折率を大きくした場合,曲りを加えることにより透過屈折率に傾きが生じ,曲りの内側では結合が生じる,外側でのみ強い結合が現れるため,曲りの方向の検出が可能である.ビーム伝搬法によって数値計算を行った結果,中央とその両側のファイバのコア径に10%程度の差を与えるとともに,コア間隔をコア径の1.5倍程度とすることにより,曲げ半径80㎜における結合長が6㎜程度となり良好な感度を有する曲り形状センサとして機能することがわかった.また,安定した動作が可能なより結合長の大きなセンサの実現のためには,コア間隔を広げることが有効であり,20%程度間隔を拡大することにより,2倍以上の結合長が実現できることが分かった.
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Research Products
(4 results)