2012 Fiscal Year Annual Research Report
微粒子拡散制御に基づく空間3次元表示型の新方式ディスプレイの基礎研究
Project/Area Number |
23656228
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Research Institution | Tohoku Institute of Technology |
Principal Investigator |
宮下 哲哉 東北工業大学, 工学部, 教授 (10239402)
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Keywords | 微細粒子 / 3次元 / 表示 / スモーク |
Research Abstract |
本研究の推進に当たり、前年に光の光学特性の測定と消散までの時間を長いスモークの生成に成功した。引き続き最終目的にむけて、生成したスモークによる光散乱特性を用いて空間に三次元的な画像を生成するための画像生成を目的とした。実験の遂行中に、スモークを保持するケース内面にわずかに付着する曇りによって光学特性が影響し、さらにこの経時変化が有るため、特性の測定を進める上では無視できないことが明らかになった。そこで内面に曇りを生じさせないための方策の検討が必要となった。この対策を検討して熱を利用する方法など、いくつかの方法が有効であることを検討し、実験では界面活性剤を用いて付着した粒子が表面と平滑にできる条件を明らかにした。この課題は3次元画像を投射した場合にも生じる現象であり、実用化を目指す上では無視できない課題であることが示された。実用上はこの課題に関しては経時安定性のある有効な方法を確立する必要がある。次いで、多方向からの光の投射により3次元像を作り出す実験を行った。準備したプロジェクタ4台では十分な特性が実現できなかったため、基礎特性を確認するために10方向からLDで光を投射するために組み込みコンピュータを入れた電子回路を作り、その光の強度を独立に制御できるシステムを試作した。個別の制御はできるが干渉によるスペックリングノイズが発生が生じ、所望のパターンの実現の正否が確認できない状況になった。レーザーを使う上でスペックリングノイズの定量化から必要なデータを取り出す手法を検討した。同時にスペックか生じないようにする光源が必要であることを明らかにした。以上、基礎的な光学特性について明らかにすると共に、スモークを用いた場合の困難な課題が明らかになった。この課題についての解決方法の提案と解決策の方向を見いだすことができると同時に、実用にむけた課題を明らかにした。
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