2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23656244
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
林 健司 九州大学, システム情報科学研究科(研究院, 教授 (50202263)
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Keywords | 有機エレクトロニクス / 有機FET / センサ / モット転移 / 金ナノ粒子 / ナノギャップ |
Research Abstract |
モット転移をセンシング機構としたFET電極を作成する基盤技術として,金ナノ粒子を用いたナノギャップ電極を構築した.まず,金ナノ粒子を二次元状に配列させた電極と有機導電層を組み合わせたケミレジスタ電極を作成し,その化学物質検知能力が有機層の厚さや金ナノ粒子の密度により変化することを検討した.その結果,ナノメートルオータの極めて薄い導電層への化学物質の吸着によって変化する電気抵抗により化学物質検知が可能であった.次に,有機層に対して下部から電界を印加するボトムゲート型の有機FETを構築し,その基本特性を測定し,化学物質応答性を有することを確認した.また,有機導電層の導電特性を調べ,さらに有機導電層に匂い受容性ペプチドを修飾したデバイスを作成し,ペプチドがホストとなる化学物質への応答を有することを確認できた.さらに,以上の電極の応答特性の基本原理を確認するために,単一の金ナノ粒子をトラップしたナノギャップ電極を作製するプロセス技術を検討し,レイヤー・バイ・レイヤー法による厚さ方向のナノギャップやブレークジャンクション法を検討し,簡便なナノギャップ電極を作成することができた.この電極に対し,ジチオールをリンカーとして金ナノ粒子をナノギャップ電極に架橋し,金ナノ粒子あるいはリンカーへの化学物質の吸着により,電極から金ナノ粒子へのトンネル電流の特性変化によって化学物質の検出が可能であることを確認した.
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