2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23656247
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
陳 強 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30261580)
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Keywords | アンテナ / MIMO / 人体 / on-body / 無線通信 / 移動通信 |
Research Abstract |
本研究では,MIMO 伝送容量の向上に不可欠である多素子のアンテナを端末内に配置 するMobile Terminal Multi-Antennas(MTMA)と人体に装着するOn-Body Multi-Antennas(OBMA)を用いたとき,MIMO 伝送容量を解析的,実験的に検討を行った. まずOBMA とMTMA のアンテナは人体の電力吸収が少なく,アンテナ放射効率の低下が小さい逆F形アンテナを用いた.そして電磁界シミュレーションにより,MIMOのチャネル応答行列を計算し,SNR,固有値とMIMO伝送容量の比較と評価を行った.その結果,MTMAは人体ファントムを考慮しない場合でも,電波到来方向によって固有値とSNR が大きく変化した.それにより,伝送容量の変動が大きいことが明らかとなった.また人体モデルを考慮した場合は,MTMAの伝送容量は大きく変動した.その原因は人体モデルによるシャドウイングの影響であることを示した.一方,OBMAは人体モデルの有無によらず伝送容量の変動が少ないことが明らかになった.また,同素子数の比較においてOBMA の伝送容量はMTMAの伝送容量の平均値に対して高いことが明らかとなった. 次に,8 素子OBMA と4 素子MTMAを試作し,SNR,固有値及びMIMO伝送容量を屋内環境において実測した.その結果,4素子MTMA の場合は,アンテナの配置方向によって伝送容量が中央値において最大5bits/s/Hz 低下した.一方,8素子OBMAは8素子を円周状に等間隔に配置するため,SNR は高くないがアンテナ数が多いことによって空間相関を低くすることができる.その結果,8 素子OBMAの伝送容量の平均値は4 素子MTMAの伝送容量の平均値よりも6 bits/s/Hz 大きいことが確認された.
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