2012 Fiscal Year Annual Research Report
積層薄板中空導波路を用いた300GHz帯高利得高効率広帯域平面アンテナの研究
Project/Area Number |
23656251
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
廣川 二郎 東京工業大学, 理工学研究科, 准教授 (00228826)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永妻 忠夫 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (00452417)
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Keywords | アンテナ / ミリ波 / テラヘルツ / 先端的通信 / 情報通信工学 |
Research Abstract |
60GHz帯モデルからのスケールダウンを基本にして設計周波数350GHzで設計した。エッチング銅薄板積層拡散接合を用いて16x16素子アレーを製作した。平成24年度では,形状変化による周波数変化を確認するため,設計値そのままのもの,すべての形状値を10um増加あるいは10um減少させたものの3種類を製作した。30umのオーバーエッチングを仮定して形状値を変化させて利得の周波数特性を再計算したところ,設計値そのままの形状のアンテナでの実験値とおおむね良好に一致した。形状値を10um増加あるいは10um減少させた場合の周波数特性の変化も実験により確認できた。平成25年度では,平成24年度の実験結果に基づき,形状値を30um減少させて,2台のアンテナの試作を再度行った。利得の周波数特性の実験値は平成24年度に比べ設計値に近づいた。しかし,設計値のように25GHzの幅にあたってアンテナ効率が70%程度にならず,すべての形状値を10um減少させた周波数特性に近くなった。試作した2台のアンテナの周波数特性には若干の差が見られた。良いほうのアンテナについて,アンテナ効率が約70%越える周波数範囲は364GHz~369GHzの5GHzの幅となり,アンテナ効率が約40%越える周波数範囲は357GHz~372GHzの15GHzの幅となった。 100~300GHz帯のアンテナ評価技術に関して以下の2点について新たな進展を得た。まず,周波数逓倍器を用いたシステムにより送信出力が一桁向上するとともに周波数の可変が容易になり,アンテナの測定時間が大幅に改善(1/3以下)された。また,アンテナの近傍電界測定技術として,フリーランの周波数可変レーザ光源を用いながらも,周波数精度±200MHz,位相精度0.2radで3次元の電磁界分布を測定できる手法を開発した。
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