2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23656252
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
坪根 正 長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (50334694)
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Keywords | 最適化 / 粒子群 / スパイク / ニューロン |
Research Abstract |
本研究では,高次元のスパイキグニューロンを利用し,従来では対処不可能であった複雑な情報処理に取り組むものである.群知能を利用して,様々な問題の最適化を行うための非線形手法を開発し,スパイキングニューロンによるハードウェ化を目指し工学的応用へ向けた考察を行うことを目的としている.そのために,粒子群最適化手法をスパイキングニューロンで実現するためのモデルを確立して,システム設計への応用例を示すことを目指す.これに対して平成24年度は,前年度までにモデル化を行った群知能による最適化手法の評価を詳細に進めて,その見地からハードウェア化に適したシステム設計の着想に至った.本システムは非同期型の離散時間ニューロンモデルで粒子の動きを制御しており,カオスダイナミクスを利用した探索動作の実現により確率要素を利用しなくても従来の粒子群による最適化手法と同等以上の性能を発揮できることを示すことに成功している.前年度に購入したクラスター計算機および今年度に購入した数値計算専用機を利用した並列計算によって詳細な性能評価および安定性の解析を進めて定量的にその有効性や安定性を示すこと成功した.ハードウェア化に向けては,用いているダイナミクスの基本的性質を明らかにすることが出来たので,その見地のもとに探索性能とパラメータの関係を明らかに出来た.この結果は,離散状態型の群知能モデルの構築が可能であることを示すものであり,次年度に取り組む予定である.この離散状態離散時間非同期モデルの群知能はFPGAなどで実装可能であるので,大きな成果と言える..
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定通り,本研究の最も重要な部分であるスパイキングニューロンによる群知能による最適化手法のモデル化は達成している.カオスダイナミクスを利用することで確率項を含まないにも関わらず多様な探索を可能にしており,その有効性や安定性を本研究で導入した備品を利用した大規模計算によって明らかに出来ている.本研究モデルは申請時に想定していたモデルとは異なっているが,それよりも有効であることが定量的に示されている.また,ハードウェア化に適したモデル構築の着想に至っており,次年度に実現出来ると思われる.よって,順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
基本的には,前年度に引き続き,当初予定通りのハードウェア化を念頭においた実験および解析を進めることで目標達成可能である.前年度までの成果により決定論ダイナミクスによる多様な探索が可能になったため,ハードウェア化に対してのアドバンテージを有していることは明らかである.さらに,現在進めている離散状態離散時間非同期モデルはハードウェア化に非常に適しているので,このまま進める予定である.申請時に想定していたモデルとは異なるダイナミクスのモデルであるため,大域的な検証を行うためには当初計画のディジタル回路による実装のみでは不十分な可能性は引き続き残るが,アナログ回路による検証実験を実施することで問題なく解決できる.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(2 results)