2011 Fiscal Year Research-status Report
光A/D変換における自己周波数シフトを用いた光量子化の6ビット化
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23656254
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小西 毅 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90283720)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 光アナログ/ディジタル変換 / 光信号処理 / 超高速光学 / 超短光パルス / 非線形光学効果 |
Research Abstract |
自己周波数シフトを用いた光量子化では,単位強度レベルに対する周波数シフト量は,信号自身の持つ周波数帯域以上のシフト量が必要となる.自己周波数シフトを用いた光量子化の6ビット化には,自己周波数シフト現象の安定した生成条件を確保することが必須となる.しかし,実際には入出力特性の傾きは入力光強度の全領域で同じではない.特に入出力特性の傾きが極端に小さい領域では出力信号の周波数分解が不可能となるので,信号自身の周波数帯域以上のシフト量を得るのに隣接する強度レベルの差を大きくとる(間引く)必要があり分解能の低下を招く.このように,自己周波数シフト現象の安定化にも限界があるために併用可能な全く別の手法の開発が求められる.このようなデバイスや現象依存の性能限界を打破するために,自己周波数シフト現象の安定化と併用可能なシステム構成方法の検討による解決を図った. 具体的な研究内容としては,同一光ファイバへの双方向入射による自己周波数シフトの実験的な検討を通して,入力光強度の全領域で仮想的に同じ傾きを持つ自己周波数シフトの入出力特性の実現を試みた.まず,自己周波数シフト現象の安定化のみでどの程度のビット数が実現可能かについて検討を行った。この場合、ある程度量子化誤差を許容することを条件とした.その結果,当初の目標である自己周波数シフト現象の安定化のみでの光量子化の6ビット化に成功した.しかし,量子化誤差の問題が残されており,実質的な有効ビット数は5ビット程度に低下してしまう.そこで,同一光ファイバへの双方向入射による方法による量子化誤差の低減効果の有無を5ビット光量子化の場合において検討した結果、その効果を確認した.次年度では,残された課題である量子化誤差の低減を目的として、システム構成方法の検討による効果の検討を中心に研究を進める予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
自己周波数シフト現象の安定化のみでどの程度のビット数が実現可能かについて、ある程度量子化誤差を許容することを条件として検討を行った。その結果,自己周波数シフト現象の安定化のみで、当初の目標である光量子化の6ビット化に成功した. 当初の光量子化の6ビット化の目標は達成できたが,量子化誤差の問題が残されており,実質的な有効ビット数は5ビット程度に低下している.そこで,システム構成方法の工夫による性能向上の目的をビット数の向上から更に拡張し,量子化誤差の低減へ適用可能かについての検討に着手した。同一光ファイバへの双方向入射によるシステム構成方法を用いたときの量子化誤差の低減効果の有無を5ビット光量子化の場合において検討した結果、その有用性を確認した.次年度では,残された課題である量子化誤差の低減を目的として、システム構成方法の検討による効果の検討を中心に研究を進める予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は,当初の光量子化の6ビット化の目標を既に達成できたために,計画で提案していたシステム構成方法の工夫による性能向上の目的をビット数の向上から更に拡張し,量子化誤差の低減へ適用可能かについての検討に着手した.量子化誤差は最終的に光A/D変換の実質的な性能に大きく影響するので,現在の6ビットの実験においても実質的な有効ビット数は5ビット程度に低下している.そこで,次年度では,残された課題である量子化誤差の低減を目的として、同一光ファイバへの双方向入射によるシステム構成方法の検討による低減効果の更なる向上を中心に研究を進める予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費については,同一光ファイバへの双方向入射によるシステム構成方法の検討に用いる光ファイバ部品、光学部品、電子回路部品などが中心となる。構成方法の検討に用いるために研究期間全体を通した支出が必要となる。 旅費については,6ビットの量子化の実現など多くの成果を既に出しており、その成果発表のための学会参加費、出張旅費、論文別刷り代などの支出を予定している。発表学会開催が年間を通して予定されているので研究期間全体を通した支出が必要となる。 人件費・謝金については,成果発表に連動した資料収集・情報収集などのための支出を予定している。学会開催が年間を通して予定されているので研究期間全体を通した支出が必要となる。 以上が、次年度の研究費の使用計画である。
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Research Products
(14 results)