2012 Fiscal Year Annual Research Report
車両応答計測を利用した一般ユーザー参加型の世界の道路台帳整備
Project/Area Number |
23656287
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長山 智則 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (80451798)
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Keywords | 路面性状評価 / GPS / 維持管理 / ケニア / 車両応答 / キャリブレーション |
Research Abstract |
路面性状を把握して効率的に管理・運用することが不可欠である.研究代表者らは車両応答型簡易路面性状検査システム(VIMS)を開発してきたが,特定の試験条件(走行速度,センサ位置等)が規定されるなどの理由で広く利用されてはいない.簡易なシステムが求められる.近年急速に開発が進むスマートフォンやクラウド技術を利用し,簡単に路面性状把握できるシステム構築を目的とした. 平成23年度はシステム構築に向けた要素研究を行った.まず,VIMSで前提としていた計測条件を緩和するため,走行速度の違いのキャリブレーション方法を改良した.定速走行が前提であったが,評価区間ごとに平均走行速度を算出し,それに応じた路面性状推定を行うことで任意速度での自由走行データを用いて路面状態を判断できるようになった.次に,スマートフォンを利用して,加速度,角速度,動画,GPSデータを同時に取得するアプリを開発した.これらを利用して国内外で試験走行をすることで,自由走行からの路面性状評価とスマートフォン計測アプリの評価を行った.データをクラウド上に保存する仕組みも構築した. 平成24年度はまず走行速度キャリブレーションの簡易化に取り組んだ.これまでは1km程度のコースを複数走行速度で試験走行を繰り返す必要があり時間と手間がかかっていた.これをシミュレーションベースの手法に修正することで走行試験の必要性をなくした.次に,センサ設置位置によって計測車両応答が異なるという問題を解決するため,これまで加速度計測を利用していたものを角速度計測利用に改めた.これにより設置位置に左右されることなく路面性状を評価することが可能となった.高速道路の試験走行を実施し,開発した手法により路面性状を簡易に評価できることを確認した.ケニアをはじめ海外での実測・評価も行った.
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Research Products
(2 results)