2012 Fiscal Year Annual Research Report
橋梁振動モニタリングのための自己発電・蓄電機能を有する無線センサノードの開発
Project/Area Number |
23656289
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
川谷 充郎 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00029357)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 哲佑 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80379487)
野村 泰稔 立命館大学, 理工学部, 助教 (20372667)
何 興文 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (20454605)
塚本 昌彦 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60273588)
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Keywords | 維持管理工学 / 橋梁損傷推定 / 振動モニタリング / MEMSセンサ / 圧電素子 |
Research Abstract |
本研究は,橋梁振動モニタリングのツールとして用いられる無線センサノードの実用化において解決すべき課題である電源確保に着目し,「圧電素子が貼られた構造部材が振動・変形する際に生じる電位差を電力として回収し,無線センサの電源として利用」する新たなアプローチに挑む.特に,発電量が少ない圧電素子発電の欠点を補うため蓄電機能を導入する無線センサノードの開発を目的とする.通常の橋梁振動モニタリングは24時間連続して行われることはなく,決められた時間間隔でモニタリングすればよいことが多いため,少ない発電量を蓄電して利用することに着目する. 前年度の成果は次の通りである.(1)振動発電の媒体となる圧電素子の整備,および振動発電システムの性能検証のための模型橋梁車両走行実験装置および無線センサノードを含む振動計測システムを整備した.(2)圧電素子の振動発電性能に関わる振幅や振動数の振動特性と発電効率の相関関係を明らかにした. 最終年度である今年度は前年度に続き,(2)振動発電性能に関わる圧電素子の振幅について,歪レベルが大きい2200μの場合に疲労破損に至り,適切な歪レベルの設定を検討し200μ~300μとした.(3)効率よく発電および蓄電を可能にする蓄電回路の設計および試作品を製作した.(4)研究代表者が開発している無線センサノードに振動発電システムを組み合わせた試作品により蓄電された電源による振動計測を行なった.計画していた模型橋梁車両走行実験装置より効率の良い疲労試験機を利用出来ることになった.それによる振動計測結果より,振動レベルの設定が重要であることが判り,実橋梁での計測ではそのような測定部材の選定を行わなければならない. 以上の2年間の研究に基づき,実用化に向けた検討より,供用構造物への適用可能性の目途を付けることが出来,さらに適用の際に解決すべき技術的問題を把握した.
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Research Products
(7 results)