2011 Fiscal Year Research-status Report
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23656292
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
宇佐美 勉 名城大学, 理工学部, 教授 (50021796)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 制震 / 自己修復型ダンパー / 鋼橋 |
Research Abstract |
本研究の目的は,大地震後も一日以内に普通車両の通行機能を確保する橋梁の耐震化を実現するため,安全性に加え自己修復(Self-centering)機能を持つ軽量な超高性能制震ダンパーの開発を行う.そのため,形状記憶合金(以下,SMAと略記する)などの材料的な自己修復機能,あるいはアルミニウム合金(以下,アルミ合金と略記する)と鋼ケーブルを効率的に組み合わせた構造的な自己修復機能を持たせた制震ダンパーの開発を目指すことである.23年度の研究では,SMAの性能調査をまず行った.その結果,現在,制震ダンパーとして必要な超弾性の機能を保持するSMAは直径2mm以下のTi-Ni合金およびCu-Zn-Al合金製線材であることが分かった.そこで,そのようなSMA線材を巧妙に組み合わせた軸降伏型SMAダンパーを開発した.次ぎに開発したSMAダンパーを鋼製ラーメン橋脚に付与し,地震応答解析を実施して従来型の座屈拘束ブレースダンパーとの性能比較を行った.その結果,SMAダンパーは残留変位低減効果が著しいことが判明し,自己修復機能を保持していることが分かった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
自己修復機能を持つSMAダンパーの開発に成功した.
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Strategy for Future Research Activity |
アルミ合金製座屈拘束ブレース(BRB)に主構造およびプレストレスされた鋼ケーブルの復元性を効率的に組み合わせて構造的に自己修復機能を持つ制震ダンパーを考案し,構成則を構築する.構想としては,エネルギー吸収機能をBRBに持たせ,センターリング機能を弾性域に留まらせた主構造と高強度鋼ケーブルに持たせる,機能分散型の制震ダンパーである.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主として,実験供試体・治具の製作に用いる.
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Research Products
(1 results)