2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23656293
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
風間 基樹 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20261597)
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Keywords | 浸透破壊 / パイピング / 土粒子の流失 / 拘束圧 |
Research Abstract |
土の流失破壊現象を解明するための基礎的実験装置を開発し,実験を行った。縦200mm×横200mm×高さ200mmの小型土槽を作製し,内部には破損したチューブを取り付け,ここから土を流失させることのできる装置である。この土槽には,拘束圧及び内部水圧を任意にかけることができ,チューブに水頭差を与えた水流を流すことで土粒子を流出させることができる。破損部からの流失によって生じる空洞の発達過程,空洞の形状,土砂流出速度を計測し,地盤に作用している拘束圧の影響を検討した。空洞の形状は,地盤中に敷いておいた色砂の移動状況から計測した。 土質材料(粘着力や内部摩擦角に起因するところのせん断強さ)や拘束圧の違いにより,土の流失破壊に対する抵抗性を評価した結果,初期拘束圧が大きいほど,土砂の流失速度は小さくなること,土砂の流失が生じなくなる拘束圧を実験的に見出すことができるようになった。さらに,空洞の形成状況にも拘束圧は影響し,拘束圧が大きいほど,空洞径が小さくなり,いわゆるパイピング状に空洞が形成されることがわかった。 以上の実験から,開発した装置を使うことにより,土質材料,開口部の大きさと土の代表粒径の比,拘束圧に応じて,流失破壊を起こす限界の流速や流量を実験的に検討できる。今後,土の流失破壊に対する土砂の粘性の影響など現象に関する支配的要因を絞込むことができ,普遍的な流失破壊基準を提示するための基礎実験データを蓄積できる。
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Research Products
(4 results)